インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

語尾で聞き、話すフィンランド語

ほそぼそと学習を続けているフィンランド語。このところオンライン教室では先生から課題が出ていて、それはすでに学び終わった教科書の本文を、一番最後の章から逆順ですべて暗記していくというものです。いまのところ最後から5章ほどまで遡ってきました。…

カッコいいこと

先日読んだ藤野英人氏の『投資家が「お金」よりも大切にしていること』で知ったのですが、ファッション通販のZOZOTOWNを運営しているスタートトゥデイ(現・ZOZO)の社是は「カッコいいこと」なんだそうです。なんだそれ? とつい脊髄反射で返したくなるほど…

一膳ごはん

セブンイレブンの「一膳ごはん」というお弁当シリーズがあります。10センチ角ぐらいの小さなパックに、ごはんとおかずが詰められているものです。お弁当としてはかなり少量で、たぶんほかのお惣菜とセットで買うことを想定しているのだと思います。コンビニ…

投資家が「お金」よりも大切にしていること

アメリカにおける成人ひとりあたりの年間寄付額は13万円だそうです。しかも「けっして、お金持ちだけが寄付をしているわけではなく、お金にゆとりがない人でも寄付を行う文化がある」のだとか。約十年ほどの前のデータで少々古い数字ではありますが、それで…

嫌な予感は的中する

職場のすぐ近くに外資系の高級ホテルがあって、そこの一階ロビーにカフェがあります。ここのケーキがとてもおいしそうだったので、研究室の仲間の分も含めて数個買い求め、テイクアウトをお願いしました。ひとつ千数百円もする強気の価格設定で驚きましたが…

「ながら聞き」に向くものと向かないもの

ふだん、移動中や運動中には必ず何かの音を聞いています。それは能の謡であったり、語学のテキストであったりするのですが、いずれもエンドレスでリピート再生にしています。基本的にはそれらを記憶するために「ながら聞き」をしているものの、続けているう…

よめないけど、いいね!

昨日の日曜日は朝からジムのパーソナルトレーニングに行って、そのあとジムからほど近い根津美術館で企画展『よめないけど、いいね!』を見てきました。根津美術館が所蔵している書の名品を紹介する展覧会ですが、そこに書かれていることは読めなくても、墨…

COCOAの通知が来た

2年前、スマートフォンに「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) 」を入れて以来初めて、陽性登録者との接触が確認された旨の通知が来ました。それはまあ、連日感染者数が過去最高を更新しているところですから、来るでしょうね……という感じです。た…

フィンランド語 177 …日文芬訳の練習・その89

東京の地下鉄では、外国人観光客のためにこんな地図が配られています。これを見ると、私たち日本人は異文化コミュニケーションを誤解しているのではないかと思います。 Tällainen kartta on jaettu ulkomaisille turisteille Tokion metrossa. Kun näen tämä…

鉛筆を数十年ぶりに削る

今日は朝から東京は上野公園にある東京国立博物館へ出かけてきました。留学生の通訳クラスで実習を行うためです。本館の「総合文化展」(常設展)で、日本美術の歴史を追いながら日本語での解説を英語や中国語に通訳するというものです。日本語でのガイド役…

エンジンを暖めておかなきゃ

留学生の中国語通訳クラスでオンライン授業をしていたら、台湾の留学生からこんな質問を受けました。 センセは留学していたときに、自分の中国語が突然出てきにくくなったと感じたことはありましたか? なるほど、それはつまりご自身も現在日本に留学して日…

親切すぎてかえって分からない

今週職場では留学生が「東京国立博物館」に行って見学するというイベントが控えておりまして、この週末は下見に行って参りました。うちの学校は同博物館の「キャンパスメンバーズ」制度に参加しているので、総合文化展(常設展)は無料で見学することができ…

もう気に病まない

私はオンライン授業が苦手です。コロナ禍に突入してからというもの、もう二年半近く担当してきましたが、オンライン授業では毎回精神を削られるような思いです。もちろん二年半も経験を重ねてきたのですから、それなりに授業のやり方もあれこれと工夫し、ノ…

「まともな大人」の甘いささやき

昨日の東京新聞朝刊に、思想家の内田樹氏が「民主主義の手柄」と題する論説を寄せておられました。お若い方からの「民主主義って何でしょう?」という問いかけに「こんな返事を差し上げた」という形で、民主主義(民主制)の強みについて語られています。民…

なぜカルト宗教に「ハマる」のか

安倍元首相への銃撃事件で、安倍氏と、氏の祖父だった岸元首相の統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係が取り沙汰されています。『デイリー新潮』が「基礎から分かる」と銘打って統一教会がどのような団体なのかを解説していました。www.dailyshincho.jp…

フィンランド語 176 …日文芬訳の練習・その88

最近、日本のコンビニチェーン・ファミリーマートで“söpö(かわいい)”と名づけられたマスカラとマニキュアを見つけました。日本人はそれが何を意味しているのか分からないかもしれませんが、日本人にとって、この発音はとても「かわいい」響きに聞こえます…

心身の衰えがハンパない

これが夏バテというものなのか、ここ数週間ほど身体の調子がひどく悪いです。ジムで身体を動かしている時はほとんど感じないのですが、ふと気がついてみると全身にただよう倦怠感。数年前に男性版更年期障害」に耐えかねて体幹トレーニングや筋トレをはじめ…

コレクションがまたひとつ増えました

ロシアによるウクライナ侵攻を機に、それまでの中立的な立場を捨ててNATOに加盟申請するという歴史的転換を決めたフィンランドとスウェーデン。その両国を揶揄するポスターがモスクワに登場したと、ヘルシンキの夕刊紙“Iltalehti(イルタレヘティ)”が伝えて…

かわいい響きの“söpö”

先日ファミリーマートで“söpö”というコスメブランドのマスカラやマニキュアを見かけました。“söpö”はフィンランド語で「かわいい」という意味で、たぶんそこから名づけたんだと思いますけど、たぶんほとんどの人は知らないですよね。でもこの単語「ソポ」は…

歌舞伎と拍手

留学生の「日本文化体験」という授業で、ひさかたぶりに歌舞伎を見に行きました。今月、歌舞伎座にかかっている『當世流小栗判官』、市川猿之助氏の主演です。前回同じ企画で見に行ったときは、ちょうど新型コロナウイルス感染症がかなり拡大していたころで…

「一級遮光」の日傘はいい

東京は連日の猛暑に襲われておりまして、日傘が手放せない季節になりました。数年前に「日傘男子」デビューしてからというもの、その快適さにますます手放せなくなった日傘。以前購入したものはすぐに壊れ、修繕して使っていたものの、また壊れてしまいまし…

フィンランド語 175 …日文芬訳の練習・その87

安倍晋三元首相が暗殺されました。 言論の自由を暴力で封じるという蛮行は絶対に受け入れることはできません。でも、だからといって彼がしてきた多くの行いを許すこともまたできません。 彼のせいで自死を選んだ官僚もいるのです。日本には「死者に鞭打つな…

フラワー・オブ・ライフ

よしながふみ氏のマンガ『フラワー・オブ・ライフ』を読み返しました。私はこの作品が大好きで(氏の作品はどれも好きですけど)これまでに何度も読み返しています。そのたびに新しい発見があるのですが、今回は作中に出てくる「オカマ」「ホモ」「レズ」と…

カレリア地方とカレリア共和国

今朝の東京新聞に、ロシアのカレリア共和国の話が載っていました。ロシアによるウクライナ侵攻によってフィンランドとスウェーデンがそれまでの中立路線をを転換し、NATOへの加盟に動いたことで、NATOとロシアの境界線が大幅に伸びることになりました。フィ…

靴を放り投げる

毎朝通っているジムで興味深いのは、年齢や性別を問わず、ほとんどの方がご自分の靴を「ぽーん」と放り投げることです。このジムは規模がけっこう大きくて、受付の横にシューズボックスがずらっと並んでおり、利用者はそこで靴を脱いでシューズボックスに入…

「向き不向きがある」の危うさについて

先日読んだアンダース・エリクソン氏とロバート・プール氏の共著『超一流になるのは才能か努力か?』で、もうひとつ考えさせられたのは、「生まれながらの天才」はいるのかという問題です。 人間の資質に関する議論のなかでも、生まれつきの才能が能力を決定…

もう大勢は決している

ここのところ毎朝、東京新聞が参院選における主要各政党の「公約点検」を掲載していて読んでいます。今朝のテーマは「ジェンダー平等と多様性」。選択的夫婦別姓や同性婚の是非、外国籍の人びとに対する政策などが取り上げられています。www.tokyo-np.co.jp…

ベテラン勢がなかなかやめない理由

アンダース・エリクソン氏とロバート・プール氏の共著『超一流になるのは才能か努力か?』という本を読みました。留学生の通訳クラスで行っている「講演通訳」の授業で、学生のひとりがおすすめしてくれた一冊です。いかにも自己啓発本といったタイトルで、…

フィンランド語 174 …日文芬訳の練習・その86

マンガ『ニッターズハイ!』の第2巻を読みました。 男子高校生が手芸部でニットを編むというストーリーです。私は若い頃編み物を趣味にしていましたが、周囲からはとても不思議に見えたかもしれません。 当時、編み物は女性がするものという古い価値観があ…

中国語で語ると深い

留学生の通訳クラスでは現在、訓練の一環として学生が一人ずつ交代で講演し、それをみんなで訳すという「企画」を行っています。私が担当しているのは中国語→日本語の通訳科目なので、学生が中国語で話し、ほかの学生がそれを日本語にします。テーマは「私の…