インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

ことば

フィンランド語 73 …日文芬訳の練習・その9

先日NHKの『ガッテン!』で放送されていた話題です。「うなずき」というか「身振り手振り」というか、とにかくオンライン授業の向こうにいる学生さんの反応の薄さに参っちゃっている教員が多いので、とても興味深く見ました。それから私自身、オンライン授業…

日本語を教えるのなんて簡単?

留学生の通訳クラスで、外部から講師をお招きして講演会を行っていただき、その通訳をするという実習を企画しました。今回の講師は台湾人の言語学研究者で、日本人が中国語を学ぶ際に見られる問題点や課題などがテーマとなっています。それで事前に提供され…

再び言語リテラシー教育(のようなもの)の必要性について

通訳の仕事をしていると、時々とても奇妙な「言語観」を披露してくださるクライアント(お客様)に遭遇することがあります。そうした方々は、通訳業務の前に決まってこんなことをおっしゃいます。「言った通りに訳してくれればいいから」。つまり通訳(や翻…

ヒトの言葉 機械の言葉

川添愛氏の『ヒトの言葉 機械の言葉』を読みました。機械が人間の言葉を理解することについての基礎的な知識を紹介する内容で、母語の習得や外語学習についても多くの示唆が得られる一冊です。 ヒトの言葉 機械の言葉 「人工知能と話す」以前の言語学 (角川…

カーミット氏がたしなめる

Twitterのタイムラインで、カエルのカーミット(Kermit the Frog)氏によるこんなツイートに接しました。Remember: You are special! There's no one in the world exactly like you. Thanks for making the world unique, just by being yourself! pic.twit…

フィンランド語 72 …日文芬訳の練習・その8

週に一度のフィンランド語教室、作文を継続して提出しています。一度やめたらもう続かないような気がして。以前にも書いたことがありますが、作文は(会話もですが)とにかく恥ずかしがらないことが肝要だと思います。「こんな幼稚なこと書いて笑われないか…

フィンランド語 71 …読解は「俯瞰的」に

フィンランド語のクラスで使っている教科書で予習をしていたら、文法説明のあとにこんな一文が付されていました。この課では分詞の完了形や受動態などを学ぶことになっているのですが、だんだん文章が複雑な構造になってきて学習者が混乱するかもしれない………

フィンランド語 70 …日文芬訳の練習・その7

予定が合わなくて、フィンランド語のオンライン授業を一回お休みしました。毎週作文をして先生にメールで送っているのですが、先生は授業後に、添削した文章をメールで送り返してくださいました。ありがたいことです。今回もずいぶん直されました。やはり格…

外語の報道から日本を見つめよう

先日、Twitterのタイムラインでこちらのツイートを拝見しました。「政治報道の劣化が政治の劣化を招いた」。本当に、その通りだと思います。菅総理の支離滅裂な国会答弁を聞いていると、7年8カ月もの間、1日2回の官房長官会見をこなしてきたとは到底思え…

フィンランド語 69 …日文芬訳の練習・その6

先日のオンライン授業で、先生が「語学学習とは?」と題してこんなことをおっしゃっていました。 1.学習した単語を暗記する(毎回最低5分)。 2.文章で使われた文法事項を理解する。 3.文章で使われた語形変化をすべて作ってみる。 4.文章を日本語…

「できる」のあれこれ

フィンランド語のオンライン授業で、先生がこれまでに習った「できる」系の動詞についてまとめてくださいました。「各自、整理して確認しておいてくださいね」と言われたので、私も授業でノートに書き留めたものを整理しておこうと思います。 能力的に「でき…

言語化が難しい「身体の使い方」

ジムでトレーナーさんと一緒に筋トレをしていると、トレーナーさんがあれこれの言葉を駆使してトレーニングのポイントを教えてくれます。その説明の仕方がトレーナーさんによっていろいろと異なっている(当たり前ですが)のがとても興味深いと思いました。…

フィンランド語 68 …日文芬訳の練習・その5

「作文をしていると、書き手の気持ちになって考えることができるようになり、書き手の気持ちが分かると読むときにも書き手の気持ちを考えられるようになる」とフィンランド教室の先生がおっしゃっていました。なるほど、読解をただ受け身でやっているだけで…

『生きる技法』とお金の使い方

安冨歩氏の『生きる技法』を読みました。200ページ弱の薄い本ですが、とても感銘を受けました。この本はまず冒頭で「自立とは依存することだ」という命題を掲げています。そして、依存する相手が増えるほど人はより自立し、減るほど人はより従属するというの…

外語学習における「いじましさ」

PV数(ページビュー数)という言葉がありまして、ウェブサイトのあるページが、どれだけブラウザで開かれたか(読み込まれたか)を示す数です。私のこのブログはふだん300PV/日くらいで微々たるものなんですけど、昨日はそれが突然10倍くらいになっていまし…

コロナ禍が対中観に与えるかもしれない影響

国産ジェット機の開発が事実上凍結。携わってこられた方々からすれば無念だとは思いますが、一度走り始めたらどんなに無理筋でも止まらないというこの国にしては、まだまだ賢明なトップはいるのだと思わせてくれて、かすかな希望を感じたニュースでした。thi…

「諫言」を容れる度量すらない

今朝Twitterで、このツイートに接しました。今朝の京都新聞朝刊のコラム。諫言の本来の意味をはじめて知った。 pic.twitter.com/4CKv2gCziO— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) October 20, 2020 荀子は二千年以上も前の人です(『荀子』としてまとめられたのは唐の…

「筆洗」の裏側を見せていただきました

今朝の東京新聞に「筆洗子」氏がその舞台裏を披露されていました。筆洗子は朝刊一面コラムの「筆洗」を執筆されている方だそうです。新聞や雑誌やなどの編集者がご自分のことを「編集子」と呼ぶことがありますから、筆洗子の名もその倣いなんでしょうね。「…

フィンランド語 67 …日文芬訳の練習・その4

オンライン授業で毎週提出しているフィンランド語の作文、Twitterのツイート1本ぶんか2本ぶん書くだけでもかなりの時間がかかりますが、一度やめたらたぶん続かなくなると思うので、必死で書いています。教室で先生が文章を解説する時や、自分たちで文章の…

なかなか覚えられない単語をどうやって定着させるか

私が使っているこの「はてなブログ」には「週刊はてなブログ」というブログがありまして(ややこしい文章ですみません)、はてなブログ編集部が選んださまざまなブログが紹介されています。中でも私が好きなのは、毎週一回発表される「今週のはてなブログラ…

きっと親から吹き込まれたのだろうと想像します

ジムのトレッドミル(ランニングマシン)で走っている時に、YouTubeで「一月万冊」を見ていたら、ものすごいエピソードに遭遇しました。参議院議員・木村英子氏のお子さんのお話です。東大教授と語る【菅総理の学歴ルサンチマン】学歴なんか関係ない!の菅首…

外語では「くよくよ」できない?

語学でアウトプットの練習をするときには、別に「本当のこと」を書いたり言ったりしなくてもいい。つまりは「別の自分」を作り出してどんどん語ればいいのであって、話の整合性とか無謬性などにはそんなに重きを置かなくていい。これは語学におけるちょっと…

フィンランド語 66 …日文芬訳の練習・その3

毎週一回のオンライン授業に、フィンランド語の作文を提出し続けています。できればこのまま続けて習慣化したいところです。自分でも語学の授業を担当することがあるのでよく分かるのですが、作文って、自由に書いていいと言われるとかえって書くことに悩む…

フィンランド語 65 …日文芬訳の練習・その2

フィンランド語の作文をしていると、やはりこの言語は語形変化がポイント中のポイントだなあと思います。動詞は人称と時制によって変化し、名詞や代名詞や形容詞など多くの言葉は格変化をします。その一方で副詞は変化しません。また単数か複数か、可算か不…

フィンランド語 64 …日文芬訳の練習・その1

週に一回、細々と続けているフィンランド語は、まだまだ「初級クラス」です。ここのところずっとオンラインで授業に出ていますが、数週間前から授業の最初に先生が作文の添削をしてくださるようになりました。私が「ぼーっ」としていたのか、いつ告知があっ…

外語学習で恥やプライドを捨てる勇気について

明治から昭和にかけジャーナリストとして、また随筆家や俳人などとしても活躍した杉村楚人冠(すぎむら・そじんかん)という人がいて、『外國語と芝居氣』という文章を書いています*1。いくつか文章を抜き出してみます。 年を取ると外國語を使ふのが馬鹿にお…

日本語を話したがらない華人留学生のみなさんへ

外語を学ぶと、その言語で話したくなります。外語を学ぶ目的は人によって様々で、中には書籍や文献を読むことができればいい、聞いたり話したりは必要ない、という方もいるかもしれません。でも私は読んだり書いたりはもちろん、やっぱり聞いたり話したりも…

フィンランド語 63 …現在分詞

教科書は新しい課に入って、分詞を学び始めました。先生によると、分詞とは「動詞を形容詞化」するものと考えることができるそうです。これまでに過去分詞だけは学んだことがありますが、実はフィンランド語には全部で五種類の分詞があるとのこと。 現在分詞…

翻訳における「キャラ立ち」

先日の東京新聞で、師岡カリーマ氏が「翻訳の職業差別」というコラムを書かれていました。外語を日本語に訳す際に、男尊女卑が透けて見える「無意識の印象操作」が行われているという批判です。またスポーツ選手など特定の職業の人々の発言を訳す際にも、な…

語学も筋トレも階段状に上達していく

先日のパーソナルトレーニングで、ベンチプレスがやけに軽いと感じました。トレーナーさんからは「8回×3セット」と言われていたのですが、1セット目がかなりすいすいと上がったのです。2セット目、3セット目もクリア。「これ何キロですか?」と聞いたら…