インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

あまり教師に向いてない

うちの学校で、二年間の専門課程を学んでいる留学生のうち、約半数は華人(チャイニーズ)、つまり中国語が母語の留学生です(一部に広東語が母語の留学生も)。ほとんどの学生は、自分の日本語を仕事で使えるレベルにまで持っていって、将来は日本で働くか…

『台湾、街かどの人形劇』

昨日の東京新聞朝刊に、台湾のドキュメンタリー映画『紅盒子(邦題:台湾、街かどの人形劇)』に関する記事が載っていました。映画のオフィシャルサイトは、こちら。記事には台湾の伝統的な人形劇である「布袋戲(ポテヒ・ほていぎ)」が「娯楽の多様化を背…

スマホ依存症だった私

先日「朝活」のジムで筋トレをしたあとにサウナに入っていたら、サウナ内に設置されているテレビで朝のワイドショー番組が放送されており、こんな話題を取り上げていました。映画館での映画上映中にスマホをいじる客が迷惑だという話題です。すでに「まとめ…

ロシア語だけの青春・その2

黒田龍之介氏の『ロシア語だけの青春』を読んで。昨日からの続きです。qianchong.hatenablog.com 語学教師としての視点から 昨日書いたのは学習者としての視点ですが、教師としての視点にも首肯することしきりでした。 ●生徒の発音を笑わない。 これはとても…

ロシア語だけの青春

黒田龍之助氏の『ロシア語だけの青春』を読みました。一読、次々に付箋を貼りたくなるくだりが続出、でもページの先を早くめくりたくて、小さな付箋紙を貼り付けるのももどかしく思いながら、一気に読み終えてしまいました。いや〜、これは語学好きにはたま…

Windowsが世界標準になったことは人類の不幸だった

先日読んだこちらの記事。「PCよりMacの方が社員の生産性や満足度が高い」という内容で、思わず「その通り!」と叫んでしまいました。gigazine.net私はパソコンの黎明期から(というか、その前のワープロ専用機から)PC、つまりWindows(一番最初はMS-DOS)…

英語でおもてなしってホントに必要?

通勤途中の地下街に「みずほ銀行」のATMコーナーがありまして、そこにはTVモニターも設置されており、同銀行のCMがエンドレスで放映されています。先日通りかかった時に流れていたCMは、こちら。来年の東京オリパラを見据えて、お寿司屋さんの大将が英会話の…

「我が国の伝統」ってなに?

天皇と皇后のお二人が、即位に関する一連の儀式が終了したことを伊勢神宮に報告する「親謁の儀」が行われたという報道に接しました。 https://iseshima.keizai.biz/headline/3350/ 天皇陛下は「黄櫨染御袍」に「立纓御冠」「御挿鞋」を身に着け、儀装馬車に…

他人の目など気にしない

東京新聞朝刊の生活欄で連載されている、作家・広小路尚祈氏のコラム「炊事 洗濯 家事 おやじ」をいつも楽しみに読んでいます。タイトルからも分かる通り、以前このコラムは確か、作家兼「主夫」である氏の兼業主夫っぷりが毎回活写されていたように思うので…

語呂合わせでフィンランド語を覚える

フィンランド語は格変化が激しい言語ですが、変化をさせるためには元の形、つまり辞書形(原形)を知らなければ始まらないので、教室では先生が毎回授業の最後に「みなさん、とにかく単語を覚えてくださいね」とおっしゃいます。それでExcelで整理した単語を…

能楽を盛り上げる「熱」について

勤務先の学校では、世界各地から集まった約80名ほどの外国人留学生が、日本語と通訳・翻訳などを学んでいます。せっかく日本で学んでいるのだからということで、日本文化に関するカリキュラムもいくつか組まれているのですが、そのうちのひとつに伝統芸能鑑…

胸が揺れている

先日、午前中の仕事を終えて、次の用事に間に合うよう地下鉄の駅まで走っていた時、身体にこれまでに体験したことのない感覚を覚えました。なんだろうこれは……と思ったら、なんと「胸が揺れている」のでした。男性版更年期障害とでもいうべき不定愁訴の解消…

フィンランド語 50 …格変化の練習・その4(複数分格)

複数分格を学びました。先生によると、この複数分格はとてもよく使われるということで大事な格だそうです。その前に、どんな時に複数分格が使われるのか、これまでに学んだ文型を復習しながら確認しました。●「A olla B(AはBである)」の文(第一文型)① Ki…

フィンランド語 49 …格変化の練習・その3(複数形の格変化)

複数形は、語幹と語尾の間に i を足すのですが、この時に i の前にある母音との間で「母音交替」という現象が起きます。母音交替については、過去形や複数形を学んだ時に出てきました。qianchong.hatenablog.comこの母音交替については、先生から交替のパタ…

ふたたびあの「薄いビニール袋」について

スーパーのレジで「袋、要りません」と告げても、肉や魚や野菜をひとつひとつ薄いビニール袋に入れてくれちゃう。アレをどうやって避ければいいか……という話を以前書いたことがあります。qianchong.hatenablog.comそしたら、先日職場で偶然レジ袋や「マイバ…

自分の持ち場に対する矜持のようなもの

私の職場は都心のターミナル駅にほど近い街なかにあって、系列の大学や大学院、専門学校などが集まったビル群のようなキャンパスになっています。本館のメインエントランスに守衛さんがいて、すべての部署や研究室の鍵を管理しており、毎朝そこへ行って職員…

ふたたび「外食の味が濃すぎてつらい」

ふだん仕事に出ている時のお昼ごはん、以前はたいてい簡単なお弁当を作っていましたが、最近は少々忙しくて職場付近の外食で済ませることも多いです。……が、以前にも書いたように、東京の外食はおしなべて味が濃く、塩辛くて、本当につらい。それで近くにあ…

留学生のカンニングに対して

留学生の通訳クラスでは、学期の間に何度か「単元テスト(小テスト)」を行います。テストといっても、通訳している音声を録音して仕事に耐えうるレベルかどうかを判定するだけで、しかもその内容は事前に授業で一度訳したものです。実際の現場における通訳…

「いいね」をしない+表示させない

カル・ニューポート氏の『デジタル・ミニマリスト』を読んで、すぐに実践してみたスマホによる「ながら」をやめること。これはほぼ完全に習慣づけることができました。「ほぼ」というのは、時折夕飯の献立の参考にするためにChromeで検索することがあるから…

フィンランド語 48 …格変化の練習・その2

格変化の練習の続きです。「その1」で単語の語幹を求められるようになったので、それをもとにそれぞれの格に変化させていきます。格は、これまで習ったものだけでも単数12個・複数12個の、合計24個もあるのですが、そのうちの多くは機械的に作ることができ…

いとしの水蓮菜

仕事帰りにいつものスーパーへ立ち寄ったら、台湾の水蓮菜が売られていてびっくりしました。水蓮菜は細長い緑色の茎だけが5、60センチから1メートルほどにもなる珍しい野菜で、台湾に住んでいた頃は、そのシャキシャキとした独特の食感が大好きで、三日と…

フィンランド語 47 …格変化の練習・その1

以前、動詞の活用(時制の変化)についてワークシートを作りまして、その練習は今でも継続しているのですが、フィンランド語はこれ以外にも名詞、代名詞、形容詞などが格変化を起こします。というわけで、その練習が加わりました。 格変化について フィンラ…

「音の公害」を減らしてほしい

歳を取ったせいか、人の多い場所が極端に苦手になりました。それでも東京に住んで、毎日通勤電車で都心まで出かけているんですからまだ「耐性」みたいなものは残っていると思いますが、年々それが目減りしているのを感じます。旅行なども、とにかく人が集ま…

加熱式たばこの「ステルス性」について

一昨日の東京新聞朝刊に、こんな広告が載っていました。新聞紙面1ページの1/3を占める、加熱式たばこ「glo(グロー)」の広告です。こうした加熱式たばこ、最近は往来でもよく見かけるようになりました。私はたばこの煙や匂いが大嫌いなために却って感覚…

能の謡を覚える

職場の学校での文化祭が終わって、後片付けも完了しました。一般教室を使って舞台を設営しているので、片付けが終わってしまうとまた元の見慣れた教室風景が戻ってきます。さっきまで照明が当たり、効果音が流れ、熱演が繰り広げられていたのに、なんだか夢…

すてきな朝食屋さんの必要

「日本の朝にはカフェがない」。同僚の英国人講師から聞いた話です。彼は日本人のお連れ合いと一緒にゲストハウスを経営していて、海外からの観光客を受け入れているのですが、お客さんから一様にこう言われるそうです。日本に朝食を食べに行けるカフェがな…

スマホの「ながら」を自分本位に取り戻す

先日読んだ、カル・ニューポート氏の『デジタル・ミニマリスト』。「注意経済(アテンション・エコノミー)」に身も心も乗っ取られてしまわないための提言がいくつもなされているのですが、まずすぐに実践して効果があったのは、スマホによる「ながら」をや…

★記事が消えてしまいました

もともとこの日には留学生による日本語劇の記事を書いてあったのですが、うっかり別の記事を書いて更新してしまい、内容が消えてしまいました。急いでアップロードしようとするからこういうことになるのです。以後の反省材料としたいと思います。

「つれあいにモノ申す」が気持ち悪い

東京新聞の朝刊に、週に一回掲載されている「つれあいにモノ申す」というコーナーがあるんですけどね(過去の掲載分はこちらから)。読者が「長年連れ添った夫や妻への注文」を投稿するコーナーなのですが、ほとんどは妻から夫への不平不満や愚痴で、読んで…

デジタル・ミニマリスト

線を引く、付箋を貼る、ページの端を折る……本を読んでいるときに何か心に響くものを感じて、こうしたことをやっている方は多いと思います。あるいは読みながら考えたことをメモ帳に書いておくとか。ところが年に何度か、そうした行為が追いつかなくなるほど…