インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

冷凍餃子

「夜ご飯しんどくて」冷凍餃子を調理して出したら、子どもは「美味しい!」と喜んだものの夫が「手抜きだよ」と言い放った……という「冷凍餃子手抜き論争」がネット上をにぎわせたことがありました。この話の前段には、スーパーの惣菜売場で高齢男性が「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言い放って立ち去ったという、いわゆる「ポテサラおじさん論争」もありました。

いずれも「炎上」しやすいことこの上ない話題です。私もふだん炊事を担当しているので、かつてSNSを使い倒していた頃だったら、論争に真正面から突っ込み、憤慨と興奮とSNSでの反応のチェックに心穏やかではいられず、結果、数日は仕事がほとんど手につかない状態に陥ったでしょう。いまさらながら、心惑わすSNSから降りてしまって本当によかったと思います。

ただ「冷凍餃子手抜き論争」に対しては、「味の素冷凍食品」の公式アカウントが「冷凍餃子を使うことは『手抜き』ではなく『手“間”抜き』です」と投稿して喝采を浴び、冷凍餃子のイメージアップにもつながったという展開がありました。もう誰も覚えていないかもしれませんが、中国製の冷凍餃子に高濃度の農薬成分が混入していた事案で大騒ぎになったころ(15年くらい前でしたか)からすれば、隔世の感があります。

かく言う私は餃子を皮から作るのも好きですが、よく冷凍餃子のお世話にもなっています。それこそ「夜ご飯しんどい」ときには重宝するんです。しかもきょうびの冷凍餃子は商品開発の工夫が半端ではなく、油も水もフライパンの予熱なども一切不要で、ただ冷たいフライパンに餃子を並べて蓋をしてから、弱火で5分から7分ほど焼くだけできれいな羽根つき餃子ができてしまうという「進化」っぷりです。

私は冷凍ではない、いわゆるチルドの餃子や生の餃子を買って帰って焼くこともあるものの、昨今の冷凍餃子はそれらに勝るとも劣らないものがあります。味の素には「米粉でつくったギョーザ」というのがあって、これは中高年にもうれしい「さっぱりめ」の味で、スーパーで見つけたら買っています。けっこうレアな商品みたいで、うちの近所のスーパーではたまにしか入荷しないんです。

さらに先日、おなじ味の素の「海老大餃子」というのがスーパーで売られていました。こちらはか・な・り・おいしかったです。bibigoの「王マンドゥ」も春雨が入っていたりして好きなのですが、それをはるかに越えて、もはや「お店屋さん」の餃子みたい。価格は「米粉でつくったギョーザ」の3〜4倍くらいしますけど、これも見つけたら即買いです。