インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2023-01-01から1年間の記事一覧

米原万里氏のことば

年末、北九州市の実家に帰省して、年末のうちに東京へ戻ってきました。せっかく帰省したんだから家族や親戚とゆっくり年越しすればいいのにと友人には言われます。でも、高齢の親にとっては逆に負担になりますし、私も年末年始のラッシュに巻き込まれるのは…

大谷選手のグローブとマンゴー崇拝

アメリカ・メジャーリーグの大谷翔平選手が日本国内すべての小学校に3個ずつ、合計約6万個のグローブを寄贈というニュース。発表からひと月あまりを経て、各地に届き始めたというニュースが再びマスメディアを賑わせていました。www3.nhk.or.jp www.oricon…

ネイティブにはなれない

ことしのお正月にオンライン英会話をはじめて、もうすぐ1年になります。1年と言ったって、基本的に30分のレッスンを週3回ですから、学習時間としてはたいしたことはありません。オンライン英会話以外にスマートフォンのアプリで学んだり、問題集に取り組…

ミルクフランス

「ミルクフランス」というパンがあります。ごくごく細くて小さいフランスパンに縦に切れ目を入れて、ミルク味のクリームが絞ってあるあの菓子パン、私は大好きです。ネットで検索したところによると、1981年にタカキベーカリーの広島工場で発案されたものな…

「テキトー」に海へ行く

通勤ラッシュ時に、大勢の通勤客が向かう都心方向ではなく、逆方向の空いた電車に乗ってどこかへ行ってみたい衝動に駆られることがあります。そのむかし東京で、今から思えばかなり「ブラック」な出版社に勤めていたころたまたま読んだ『宮本から君へ』とい…

AIで人はバカになる?

ChatGPTが世に公開される前の時代ですが、「コンピュータを使うと人は衰える」という記事を読んだことがあります。project.nikkeibp.co.jpいや、たしかに、パソコンやスマートフォンを使い始めてからというもの、漢字の「ど忘れ」や家族の電話番号さえ知らな…

語学はユンケル程度に効く?

昨日の朝、通勤電車でDuolingoをやっていたら、こう聞かれました。“Are you trying to exercise at least three times a week?(少なくとも週に三回運動するようにしていますか)”。たんなる偶然でしょうけど、Duolingoは時々こういう「どうして自分のことを…

セサミストリートのハーモニカ

留学生の通訳クラスで日本の「部活動」の話題が出て、ひとしきり話が盛り上がりました。中国語圏の国々では学校によってクラブやサークルみたいなのはあるけれども、日本の「ブカツ(部活動)」とはちょっと違うんじゃないか、いや同じだ、自分はいわゆる「…

あとどれくらい生きられるか

職場がある建物の前の広場に臨時の献血所が開設されていたので、ほんとうに久方ぶりですがご協力申し上げることにしました。私の歳では献血はできないんじゃないかと勝手に思い込んでいたのですが、基本的には69歳まで可能なんだそうです。www.jrc.or.jp受付…

ウェス・アンダーソンすぎるシンクロニシティ

今日の土曜日は仕事がなかったので、朝からジムのパーソナルトレーニングに出かけました。トレーニングが終わって、すぐに帰ろうと思ったのですが、あまりにいい陽気なので青山墓地を通り抜けながら青山一丁目駅まで散歩して帰ることにしました。途中、雲ひ…

まだFAXを使っていると言って驚かれる

オンライン英会話のレッスンで新しい教材を使い始めました。最近はずっとニュース記事を使って、最初に全体を音読して発音をチェックしてもらい、そのあと記事についてのディスカッションを行うというパターンで学んでいます。昨日から使い始めたのはengooの…

体育がきらい

語学と演劇 私が奉職している語学学校では、通訳訓練に演劇を取り入れています。年に一度だけですが、秋の文化祭に向けて二ヶ月間ほど「語劇」の練習を行い、一般のお客様も含めた多くの観客に見てもらうというものです。「語劇(ごげき)」というのは聞き慣…

F.O.B COOP

東京メトロ日比谷線の広尾駅から西麻布交差点の方へ向かって少し行ったあたりに、かつて「F.O.B COOP(フォブコープ)」というお店がありました。1981年に創業されたお店で、輸入雑貨を販売し、カフェが併設されていて、いまではよくあるタイプの雑貨屋さん…

一元屋さんが閉店するって

昨日は麹町近辺でお仕事をして、帰りに東京メトロ半蔵門駅の真上にある一元屋さんへ寄りました。ここは小さな和菓子屋さんで、とくに甘さ控えめで小豆の味が濃厚な「きんつば」がとってもおいしいのです。qianchong.hatenablog.com進物ではなく自分で食べる…

ラプアンカンクリのストール

フィンランド南西部、セイナヨキ(Seinäjoki*1)の北にラプア(Lapua)という小さな街があります。この街に拠点を置くテキスタイルブランド「ラプアンカンクリ(Lapuankankurit:ラプアの紡ぎ手たち)」は、シンプルかつデザイン性の高い製品で知られていま…

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがミサイル攻撃を行い、その報復としてイスラエル軍がガザ地区への軍事作戦を開始したのが10月7日。あれからちょうど1ヶ月、悲惨な戦争の報道に接し続けてほんとうに胸ふたぐ思いの日々が続いています…

根津美術館の監視員

ここのところ仕事があまりに忙しくて精神が煮詰まってしまいそうだったので、やっと休みになった今日は根津美術館に北宋の書画を見に行ってきました。根津美術館は事前にネットで入場時間を予約する形になっていて、朝一番の時間帯で入場したので、それほど…

日本人は社会問題に関心がないの?

オンライン英会話のCamblyでチューターさんと会話をしていたら、なかなか率直なことを言われました。以下はレッスン後にディクテーションしてみた*1その部分です。 I think you're my third person from Japan in the last couple of hours, and the very fe…

魔改造の夜と日本語劇

NHKに『魔改造の夜』という番組があります。www.nhk.jpありふれた家電やおもちゃを一流の技術者やエンジニアたちが寄ってたかって改造し、「えげつない」ほどのパワーを発揮するマシンに仕立てた上で三つ巴の戦いを行うという企画。ロボコンに似ていますけど…

粥粥好日

いつものように朝5時起きでジムに行って、少々興が乗ってしまったので長めにトレーニングをしていたら、出勤までの時間の余裕がなくなってしまい、朝食をとらずに家を出ました。本当はトレーニング前後に何も食べないのは良くないんですけど……しかたなくな…

スーツと鴨南蛮と豆花

昨日の土曜日は、午前中都内某所でお仕事をして、そのあと神田に向かいました。神田に小さな仕立て屋さんがあって、そこでビジネススーツを注文するために予約を入れていたのです。ここ十年近く、スーツの着用を特に求められない職場で働いてきましたし、も…

雑談力

先般聞いていたBBCの「6 Minute English」にこんな会話がありました。 Do you have many friends? Yes, I have some close friends, but maybe not as many as I’d like. That’s interesting because often it’s women who have many friends while men find…

シンクロニシティ

ふだん通勤列車のなかでは語学のアプリに取り組んでいるのですが、仕事であまりに疲れた日などはそこまで学習意欲がわかないこともあり、そんなときはよくYouTube動画を見ています。先日はたまたまアプリを開いて一番最初に出てきたこのショート動画を見まし…

必要になってから外語を学んでもいい

“What languages are usually taught in schools where you live?(あなたが住んでいる地域の学校では、通常どのような言語を教えていますか)”ーーオンライン英会話でengooのニュース教材を使っていたら、こんな質問がありました。そうチューターに問われて…

韓国のプロテイン

韓国人の同僚が実家に帰省して戻ってきた際、私へのおみやげにプロテインを買ってきてくれました。ちょっとちょっと、私はそこまでのトレーニー、あるいは筋トレフリークじゃないんですけど〜。でもそのお気持ちがうれしくて、ありがたく頂戴いたしました。…

ジムを乗り換える

chocoZAP(チョコザップ)がフィットネス業界としては空前の成長を遂げているーーパーソナルトレーニングのトレーナーさんから聞いた話です。RIZAPの新業態として登場した昨年からわずか1年あまりで会員数・店舗数ともこれまでの業界にはなかった伸びを示し…

好ハオ

職場の図書館で雑誌をあれこれ読んでいたところ、書棚にあるファッション雑誌に目が止まりました。表紙に「圧倒的に好ハオいモノだけ」という特集名が大書された『S Cawaii!』という雑誌です(2023年11月号)。 S Cawaii! 2023年11月号おおお、中国語の “好…

6 Minute English

今年の1月から始めたオンライン英会話のCambly、30分を週3回のペースでまだまだ続けています。毎回のレッスン前にはいまだにけっこう緊張しますが、すでに100回以上レッスンを受けているので、さすがに場慣れしたというか、とにかく英語で話す度胸のような…

HHhH

2014年の本屋大賞翻訳小説部門で第1位となり、その後『ナチス第三の男』の邦題で映画化もされたローラン・ビネ氏(翻訳は高橋啓氏)の『HHhH プラハ、1942年』を遅ればせながら読みました。このところロシアとウクライナの戦争に関する書籍や双方の歴史に関…

宝くじという寄付

日本人は世界でいちばんケチな民族。そう言われたら「ムカッ」とくるでしょうか。でも実際のところ、例えばこちらのページによれば、人口ひとりあたりの寄付金額で日本は英国の2分の1、米国の10分の1しかないそうです。www.es-inc.jpまた英国の Charities…