インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

もはやデジタルネイティブとかそういう話ではなくて

語学教師の同僚と雑談していて「紙の辞書」の話題になりました。最近の学生さんは紙の辞書を使わないですね、などと話ていたところで「ああそうか」となにか妙に腑に落ちるというか、カタンと音を立てて何かが組み変わったような気持ちになりました。紙の辞…

「将来の目標は音楽で売れて皿洗いをやめること」とは言わないほうがいいかも

最近はめっきりテレビというものを見なくなりましたが、毎週土曜日の夜に放送されている「地域密着系都市型エンタテインメント」を標榜する某番組だけは昔から好きでよく見ています。毎週ひとつの街を選んで徹底的に紹介するというこの番組、先日は私がよく…

鉛と亜鉛

中日通訳のクラスで教材にいくつかの元素名が出てきたことにちなんで、中国語と日本語の元素の読み方を学習してみました。中国語の元素名は基本的に漢字一文字ですが、日本語は漢字一文字のもの(金とか鉄とか)もあれば、二文字のもの(水素とか酸素とか)…

おとなりで解体工事が

自宅のポストに「建物解体工事のご案内」というチラシが入っていました。私が住んでいるアパートの隣に3階建ての大きなお屋敷があるのですが、これを取り壊すのだそうです。こちらのお屋敷、その大きさからして以前は大家族でお住まいになっていたようです…

人生の最後に残るのはお金ではなく思い出

私は間もなく定年を迎えます。いま勤めている職場は還暦が雇い止めで、その後も再雇用などの道はありますが、いったんこれで宮仕えはおしまいになります。とはいえ、若い頃から就職したり就職し(でき)なかったり、転職したり失業したりフリーランスになっ…

かつて電話というものがありました

先日の朝、携帯電話を手に取ったら、知らない電話番号からの不在着信が入っていました。しかも真夜中に二回連続で着信しています。非通知ではない、こういう電話番号が表示されるタイプの不在着信はたいてい宅配業者さんからの問い合わせであることが多いで…

Camblyの履歴ビデオに文字起こしが加わった

オンライン英会話のCambly、何度も挫けそうになりながらもまだ続いています。畢竟、外語学習というのは挫けそうになったり心折れたりすることの連続がデフォルトみたいなものですから、「妖怪あきらめ」(©奈倉有里氏)が出てきてもやすやすとその誘いに乗ら…

電車吃漢

台湾のSNS「Dcard」のYoutubeチャンネル「Dcard Video」で二ヶ月ほど前から始まった新企画『電車吃漢』がおもしろいです。早朝に台北駅のあの巨大なホールから始まる一種の旅番組なのですが、その場でたくさんあるチケット状のカードの中から目隠しをして一…

デカローグ

きのうは久しぶりに仕事が入っていない土曜日だったので、小田急線梅ヶ丘駅近くのお店に髪を切りに行きました。切り終わったらもうお昼前で、下北沢に移動して「ほうとう」みたいに太い麺が独特な塩味のワンタン麺を食べました。初台にある新国立劇場の、昼…

これだったら私にも家が買えるかしら

朝の通勤途中に、自宅最寄り駅近くの路上でこんな広告を見つけました。世田谷区三軒茶屋にほど近い若林の土地つき建て売り一軒家を、路上に放置したポスターで売るというのもすごいですけど、破格のお値段はもっと驚きです。……って、もちろんこれは「12,980…

ロシアの「Z」とウェラーマン

2022年2月にロシアによるウクライナへの侵攻が始まってからほどなくして、日本のニュース番組でこんなプロパガンダ映像が紹介されたことがありました。www.youtube.comロシア軍のトレードマークとして採用され話題となっていた「Z」をモチーフにして、看護師…

効率のよい語学学習?

通勤途中の書店で偶然見つけた、奈倉有里氏の『ことばの白地図を歩く』を読んでいたら、「妖怪あきらめ」という「語学学習にひそむ強敵」が出てきました。 でたぞ、語学学習にひそむ強敵、妖怪あきらめ。こいつのやっかいなところは、意外にも「なんのために…

青空文庫+物書堂

辞書アプリ「物書堂(ものかきどう)」さんが、毎春恒例の「新学期・新生活応援セール」を実施されています。macOSのユーザ限定ではありますが、さまざまな辞書が普段よりもかなりお安く購入できるので、日本語を学ばれている留学生のみなさんにもぜひおすす…

黒縁の老眼鏡

老眼がどんどん進んで、これまで使っていた老眼鏡で文字を読むのがいささかつらくなってきたので、新しいものを買い求めました。これまではチェーン店の眼鏡屋さんで格安の老眼鏡を買っていたのですが、ちゃんと検眼してもらったうえで誂えようかなと思い、…

移動図書館

けさの新聞に、東京都町田市の移動図書館「そよかぜ号」の話題が載っていました。ああ、まだ活躍していたんですね、移動図書館。私が子どもの頃に住んでいた団地の集会所にも、この写真そっくりな移動図書館が定期的にやってきていて、毎回楽しみにしていた…

もしトラ

『ワシントン・ポスト』の電子版に、日本の流行語「もしトラ」が紹介されていました。政治的・経済的にはまだしも、外交的にはけっこうなところまで、軍事的にはほぼアメリカの属国、といって悪ければ「51番めの州」ないしは「コモンウェルス(自治領)」と…

すべてをゆるそう

自分の心と身体がそれまでとは違う状態に入ったのだなと如実に感じられるようになったのはここ5、6年のことでしょうか。現実の厳しさに比べてやや軽薄な感じがする言葉ですけど、まさに「老いのリアル」みたいなものがひしひしと迫ってくるのを、なかば驚…

マウントフルな人生

「マウントおじさん」という言葉があります。あるいは「マウンティングおじさん」とも言うでしょうか。自分が他人よりも優れていることを見せつけようとする男性のことを指し、とくに、自分の経験や知識や能力などを誇示して、相手を見下ろそうとする行動を…

チルドレン・Yチェア

中近東の織物・キリムや北欧家具を専門に扱っているROGOBA(ロゴバ)というお店があります。お店というよりもショールームに近くて、個人が立ち寄って購入するというよりは企業なり団体なりがインテリアを調達するといった感じのお店ではないかと思われます…

日の名残り

およそ20年ぶりくらいで、カズオ・イシグロ氏の『日の名残り』を読み返しました。私は2001年発行のハヤカワepi文庫版を持っていて、かつて読んだときにとても感動したことだけは覚えていました。でも今回、ふと書棚から手にとって読みだしたら、おおまかなプ…

台湾は三分の一が……

『天下雜誌』のポッドキャストを聞いていたら、艾爾科技(L Labs)CEOの林宜敬氏がこんなことをおっしゃっていました。 我一直認為說台灣的文化基本上是三分之一中華文化、三分之一日本文化、三分之一的美國文化。只是我們台灣人自己可能不覺得,但是像我這…

チケット詐欺

エイプリルフールを念頭に置かれてか、けさの東京新聞『筆洗』欄にこんなことが書かれていました。 四十数年前の春、上京後数日にして、新宿でインチキな映画券を売りつけられた ありましたね、そういう詐欺。私も実はそのインチキな映画券を売りつけられた…

ATOKの亡霊

5年以上使い続けてきたMacbook Airを買い替えました。ちょうどM3チップ搭載のMacbook Airが登場したばかりで惹かれたものの、結局自分の仕事内容などをあれこれ勘案したすえにMacbook Proへ乗り換えることにしました。メモリなど増設するとけっこうな価格に…

牛軋餅

台湾のおみやげとして喜ばれるものはいろいろとありますが、私は“牛軋糖(ヌガー)”が大好きで、よく買って帰ります。今回はいつも購入しているものとは違うお店を開拓しようと思って、Googleマップで探していたら、クチコミで“沒有傳統牛軋糖偏硬、咬不動的…

FOMO

台湾発のSNSで、基本的には大学生専用のプラットフォームとして人気のある「Dcard」(日本でも「Dtto」という名前でサービスが提供されています)。そのDcardのYoutubeチャンネル「Dcard Video」*1の動画で「FOMO」という言葉を知りました(14:00〜)。www.y…

大肚腩

旅行における楽しみは人それぞれだと思いますが、私の場合は食べ歩きです。いえ「でした」と言うべきでしょうか。年を取って、若いときのように片っ端からおいしいもの、めずらしいものを食べてまわるということができなくなりました。ほんの少し食べただけ…

三寶

中国語圏で“三寶(三宝)”という言葉が頭についているB級グルメのメニューがあります。三寶飯とか三寶牛肉麵とか、三種類の具材を盛り合わせてご飯や麺の上にのせました的なもので、三種類が一度に味わえるのでとても豪華で(しかしそこはB級グルメなので、…

羊肉

台南から南へ30kmほど下ったところに岡山という街があって、ここは羊肉の料理で有名なところです。羊肉といってもラムやマトンではなく山羊(ヤギ)の肉です。これを使った“羊肉爐”という鍋料理が定番で、岡山に住んでいた頃はよく食べていました。当時よく…

鱔魚意麵

“虱目魚”と並ぶ台南の味として思い浮かぶのは“鱔魚(タウナギ)”です。とりわけこの食材を使った“鱔魚意麵”はとても庶民的なB級グルメとして知られています。台湾南部で働いていたころ、同僚に連れられてこの鱔魚意麵を食べに行ったことがありました。とても…

洪通

その絵から、かのヴォイニッチ手稿を連想しました。臺南市美術館2館で展示されていた洪通(Hung Tung)氏の作品を見たときです。たまたま立ち寄ったこの美術館では、ちょうど台南にゆかりのある画家の展覧会が行われていて、紹介されている4人のうちのおひ…