インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

さよなら腰痛

もう何十年も前から、たびたび襲ってくる腰痛に悩まされてきました。「ぎっくり腰」のようなひどいものもあれば、なんとなく腰のあたりが「しくしく」痛むというものもありましたが、とにかく一度腰痛になってしまうと仕事も暮らしもまるごとドンヨリとした…

「なるべくラクな道」を選ぼうとする学生さんたち

英語や中国語の動画に、日本語の字幕をつけるという翻訳の授業をやっています。業界標準の字幕翻訳用ソフトを使い(ただしお高いので、出力に制限があるアカデミック版)、ハコ割りからスポッティング、文字数制限、記号の使い方、役割語の処理……にいたるま…

清濁併せ呑む大人にならなきゃ

若い頃、中国語の新聞社で紙面レイアウトの仕事をしていた時期がありました。その会社の経営者は日本人で、社内では中国人が多く働いていました。1989年の天安門事件を契機に生活の拠点を日本に移した人も多く、そういった背景のある人たちへ労働ビザを出し…

「レッドスキン」をめぐって

新聞に、興味深い記事が載っていました。アメリカンフットボールのプロリーグ・NFLで、「ワシントン・レッドスキンズ」というチーム名が「先住民を侮辱している」と批判され、改名を検討しているという記事です(東京新聞7月5日朝刊)。私はアメフトに全然…

筋肉痛に襲われなくなった

「プロの運動選手は筋肉痛にならない」という話を聞いたことがあります。ジムのトレーナーさんから聞いた話です。運動選手は毎日身体を鍛えているので、我々のようにたまに運動した翌日や翌々日にひどい筋肉痛に襲われる……というようなサイクルにはならない…

あいうえおの歌

第二次世界大戦時の1942年から1945年にかけて出版された、『FRONT』(フロント)という大判のグラフ誌があります。原弘、木村伊兵衛など、後に昭和を代表するデザイナーやフォトグラファーとなるメンバーが所属していた、大日本帝国陸軍参謀本部の直属出版社…

『桃太郎』に感じる小さな疼きのようなもの

留学生のための一般教養講座で『東アジア近現代史』という授業を担当しています。毎年その授業の一環で『桃太郎 海の神兵』という、1944年に海軍省の後援で制作されたアニメーション映画を紹介しています。この映画のクライマックスに出てくる、落下傘部隊が…

漆器の必要

漆器が好きで、いくつか持っています。住んでいる部屋はあまりにも狭いので、ふだんからあまり物を増やさないようにしており、食器も必要最小限しか持たないようにしています。そういう「ミニマルライフ」という観点からすれば、他のものでも代替できる漆器…

フィンランド語 59 …受動態の過去分詞

受動態の現在形と過去形まで学びましたが、この過去形から過去分詞を作ることができます。フィンランド語では過去の否定は「否定辞+過去分詞」なので、これで「受動態過去形の否定」ができるわけです。つまり「〜されていなかった」というような文? おっと…

パーソナルトレーニングのいいところ

新型コロナウイルス感染症の対応ということで東京都から出されていた休業要請が段階的に緩和され、その「ステップ2」としてスポーツジムも6月から営業が再開となり、ほぼひと月が経ちました。私が通っているジムも、様々な感染防止策を講じつつ営業してい…

フィンランド語 58 …受動態過去形

引き続き受動態を学んでいます。受動態というと、大昔に学んだ英語では「be動詞+過去分詞」で「He drew the picture. → The picture was drawn by him.」みたいな、日本語で言えば「〜される」というまさに受け身的な捉え方をしてしまうのですが、フィンラン…

インドネシアをめぐる二つの作品

『桃太郎 海の神兵』というアニメーション映画があります。日本の敗戦が色濃くなっていた1944年に製作され、翌年の春(つまり終戦・敗戦の年)に公開されたこの作品、戦時中によくまあここまでというくらい見ごたえのある作品になっており、逆にそれが国策映…

アベノマスクの「衝撃」を忘れない

今朝の新聞の、5ページ目だか6ページ目だかの目立たないところに、小さな囲み記事が載っていました。「アベノマスク全世帯配布完了」。400文字ほどの短い記事です。配布完了しちゃいましたか……。このほとんど役に立たなかった、問題山積で遅れに遅れ、貴重…

「そういう文化なのだ」に感じる妙なリアリティ

もうずいぶん前の話ですが、その国のとある大学で、正門前の歩道にたむろしている何人かの女性を見かけたことがあります。女性はなぜかいずれも赤ちゃんを腕に抱いており、通りかかるわれわれに“辦證,辦證,要辦証嗎?(証明書、要らない?)”と呼びかけて…

紙とハンコだらけの国で留学生に申し訳ない

ふだんから留学生のみなさんと接していると、時々とても申し訳ないというか、恥ずかしい気持ちになることがあります。それは例えば、この国の諸手続きの、あまりにも時代遅れなあり方についてです。例えば新入生は学校から「学生カード」のようなものに記入…

傘の柄は手首の外側から掛ける?

先日、ネットで何かの検索をしている折に、偶然こちらの記事を読みました。「育ちがいい人」というタイトルの記事なのに、冒頭から「婚活成功者続出!難関幼稚園、名門小学校合格率95%!」という、およそ育ちがいい人なら自ら感嘆符つきで言わないであろう類…

フィンランド語 57 …命令形一人称複数

受動態現在形を学んでいるときに、「命令形一人称複数」というちょっと変わった用法を教わりました。まず受動態現在形には大きく三つの用法があって、1.不定人称、2.「〜しましょう」の文、3.話し言葉、でした。 1.不定人称(主語が定まっていない文…

桑田真澄氏の解説にうなる

TBSの『サンデーモーニング』を見ていたら、スポーツコーナーに桑田真澄氏が登場していました。私、このコーナーはメイン解説者のおじさんがいつも腹に据えかねることばかりおっしゃるので消しちゃうのですが、今日は桑田氏なのでそのままテレビをつけていま…

カレー料理の「バイブル」

ネットで評判になっていた、稲田俊輔氏の『南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー』を買いました。評判通り、これはものすごい料理本です。私はカレーが大好きでよく作るのですが、この本でカレーに対する概念(?)がすっかり変わ…

大人の「お稽古ごと」が貴重である理由

コロナ禍でしばらくお休みしていた能のお稽古に出かけてきました。お師匠は日本各地を飛び回ってお稽古されているのですが、お弟子さんの中にはやはり「三密」でのお稽古に不安を感じる方もいらっしゃるそうで、ましてや緊急事態宣言の発出後は都道府県をま…

シシリアンライス

ネットで検索しているときに偶然見つけたこの記事。佐賀県のローカルフード「シシリアンライス」だそうです。長崎県にはかの有名な「トルコライス」がありますし、九州のローカルフードも面白いですね。crea.bunshun.jp私事ですが、うちの父方のご先祖様は佐…

警察のチラシに見る外国人への予断と偏見

昨日学校の事務局から「担当クラスの留学生に配布してください」と渡されたチラシ。一読、不愉快な気持ちになりました。学校がある区の警察署から送られてきたという、こんなチラシです。「日本で生活する外国人のみなさまへ」と題されたこのチラシ、日本語…

LNGかLPGか

中国浙江省溫嶺市近郊で発生した、タンクローリー爆発事故のニュースに接しました。最初、ネットの産経新聞ニュースで「LNGを積んだタンクローリーが……」と報じられていたので、これはひどいことになっているだろうなと感じました。以前LNG(液化天然ガス)…

10年後に食える仕事 食えない仕事

先日、住んでいる区の区役所から「特別区民税・都民税通知書」という分厚い封筒が届きました。毎年のことですけど、紙の納付書が五枚も同封されています。一括納付専用の一枚と、分割納付用(6月・8月・10月・翌年1月)の四枚。私は毎年一括して納付して…

ドラマ『路』で感じた「物足りなさ」

録画してあった日台共同制作のテレビドラマ『路 ルウ〜台湾エクスプレス〜』を見ました。高鐵(台湾新幹線)の建設当時、つまりこのドラマの時代背景よりほんの少し前に、私も台湾の別の建設現場で働いていたので、なんだか懐かしい思いにひたりました。www.…

丸いフライパンで四角い卵焼きを焼く

先日の新聞に、「卵の白身と黄身を素早くまんべんなく溶きほぐして一体化させることができる」という調理器具が紹介されていました。一読、すごいな、ほしいな〜と思ったのですが、すぐに「そのためだけに道具を増やすのはちょっと……」と冷静な気持ちに戻り…

お籠り開けの新しい生活

コロナ禍による営業自粛から開けたジムに再び通いだして一週間。大手のジムも、いつもお世話になっているパーソナルトレーニングもジムも、以前に比べると人が少なめです。聞くところによると、会社などによっては自社規定でジムなどに通うのを禁止している…

「自炊する・しない」をめぐって

いつも拝見しているこちらのサイト、とても共感できる部分が多くて記事の更新を楽しみにしているのですが、先日も興味深い記事が掲載されていました。「自炊」についての本を紹介した記事で、自炊が何より自分の体を気遣う行為であることを主張しつつも「パ…

パンフの「盛られよう」が素晴らしい

コロナ禍でオンライン授業を継続しつつ、「三密」を避けながら通常の対面授業に戻しつつ……と、教室では試行錯誤の日々が続いていますが、学校側はすでに来年度の学生募集を見据えて宣伝活動に入っています。感染症の状況次第では外国人留学生の募集にかなり…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ブレイディみかこ氏の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読みました。昨年からベストセラーとの評判で、書店の店頭に平積みになっているのを気になりながらも未読でした。が、一読、引き込まれて一気に読み終えてしまいました。多様すぎるほ…