インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「意識高い系」資本主義が民主主義を滅ぼす

いつも夕飯を食べながら見ているニュース番組は、途中に何度かコマーシャルが入ります。私はそのうちのひとつ、セブン&アイホールディングスの「明日にいいこと、つなげる、つづける。」という企業広告が以前から気になっていました。www.youtube.comStevie…

都立高校でのオンライン英会話

きのうは早朝にオンライン英会話の予約を入れていたのですが、朝起きたら講師からメールが入っており、“My internet connection stopped unexpectedly”とのことで、キャンセルになっていました。む〜、朝から気勢をそがれてしまいましたが、まあ仕方がありま…

試験をなくしてみた(その後)

作家の内田百閒氏は語学講師だった頃、作文の課題に評価をつけなかったーーそんな話が先日の東京新聞「筆洗」欄で紹介されていました。「作文を課するのは、自分で何かを書き綴る修練をさせればいいので、彼等が文稿を提出した時、すでに作文授業の目的の大…

申し合わせ

来週の日曜日にお能の発表会があるので、きのうはその「申し合わせ」に参加してきました。申し合わせというのはリハーサルのようなもので、お囃子と地謡にも入っていただいて、実際に能や舞囃子を舞ってみるというものです。私たち素人にとって申し合わせは…

ふるさと納税

きのうの東京新聞朝刊で、前川喜平氏が「ふるさと納税しない宣言」というコラムを書かれており、一読「その通り!」と叫びました。私もこれまで一度も「ふるさと納税」に食指が動いたことはなく、その理由は前川氏とまったく同じだったからです。 このコラム…

都会の暮らしが気に入っているというか今のところ都会にしか住めない

新刊が出るたびに買って楽しんでいる、よしながふみ氏のマンガ『きのう何食べた?』。最新第21巻が出ているのに気づかず、先日書店で偶然発見して買い求めました。街のうわさによると、連載されている雑誌ではすでに小日向氏とジルベールの結婚式が行われて…

客に媚びない

先日、東京は北参道駅近くの裏道を歩いておりましたら、とつぜんイタリア料理のお店が現れました。入口ドアの横にこんな看板が置かれていて、こう書かれていました。「お得なセットメニューはございません」。お店のウェブサイトによると、こちらのお店には…

能を見て爆睡するのは当然かもしれない

東京の国立能楽堂での能楽鑑賞教室、留学生のみなさんと一緒に行ってきました。当日は中学生の団体が数多く入っていて、能楽堂内はとてもにぎやかな雰囲気でした。上演前のお話もわかりやすくて面白かったですし、狂言は会場からも大きな笑い声が起こってい…

除く日本

6月に入って、大学生などの就活で面接が解禁になったからか、都心では千篇一律の格好をした学生さんと思しきお若い方々が多く見られるようになりました。いわゆるリクルートスーツというあれです。大きなお世話かもしれませんが、私はこうした方々を街で見…

シャラップ

先日オンライン英会話のCamblyで講師の先生とお話ししていて、私が自分の年齢を言ったら、 “Shut up !?” と返されました。笑顔と、大げさに驚いたような仕草でもって「しゃーらぁーっっ!?」という感じで。おお、ほとんど罵倒語として夙に有名な “Shut up” で…

能楽鑑賞教室の予習

留学生が国立能楽堂の能楽鑑賞教室に行くという企画を立てたので、その前に能楽の基本的な知識と演目の内容を予習するということで、不肖私が講座を担当いたしました。せっかくですので黒紋付に袴姿で登壇して、和服や家紋などについても簡単に紹介しました…

老眼ジイさんになった

視力だけは昔からいいのです。若い頃は両眼ともずっと2.0でしたし、歳をとったいまでも毎年の健康診断では1.5のまま推移しています。でもご多分に漏れず、老眼は進行する一方です。視力はいいのに老眼、つまり遠くにある文字はとてもクリアに見えるのに、手…

千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話

済東鉄腸氏の『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』を読みました。長い長いこの書名がほとんどこの本の内容を表してしまっているのですが、最初は誰でも「どゆこと?」と思うかもし…

王菲を知らないって

先日留学生の通訳クラスで「その時代の流行歌」という話題が出てきたので、私が中国語を学んでいた頃は歌手の“王菲(ワン・フェイ/フェイ・ウォン)”が人気でした……と言ったら、なんとほとんどの華人留学生がその名前を知りませんでした。「センセ、“網飛(…

「痴漢動画サイト」に関するBBCの報道を見て

同僚の英語講師に勧められて、BBCのドキュメンタリー番組を見ました。「痴漢動画」を販売する日本と中国のウェブサイトに斬り込んだドキュメンタリーです。www.youtube.comBBCでは、先回ご紹介したジャニー喜多川氏による性的虐待を追った《Predator: The Se…

Duolingo7年目

先日、通勤電車でDuolingoを開いたら、連続学習が7年目に入ったという通知が来ました。連続学習といっても、最初の頃は「連続フリーズ」を何回か使ったことがあるので、厳密には7年に満たないと思います。それでもこうやって習慣化すれば長く続けられるん…

德の字はだめだって

住んでいる区から、特別区民税と都民税の納付通知書が届きました。納付方法の欄に「PayPay請求書払い」が使えると書いてあったので、ここから納付をすることにしました。私はPayPay銀行(旧・ジャパンネット銀行です。私は「ペイペイ」という音が中国語の“呸…

思考がどんどんやせ細っていくのでは

先日、とある留学生が提出してきた日本語のレポートに違和感を覚えました。とても上手にかけているのですが、ふだんの授業中の作文や発言に比して、上手すぎると感じたのです。これはもしや……と思って、その課題と同じ文章をChatGPTに入力してみたら、件の留…

逝きし世の面影

長い間、読み通せないでいた本でした。渡辺京二氏の『逝きし世の面影』です。私はこの本が最初に出た1998年の葦書房版を買って持っていたのですが、何度読もうとしても第一章から先に進むことができず、ついには古本屋さんに売ってしまっていました。今回、…

自分の中にない語彙はなかなか出てこない

日替わりで「秘密の単語」を見つけるゲーム「Contexto」。英単語を入力すると、その日の「秘密の単語」との類似度に応じてAIが数字でスコアを返してきます。スコア1がその日の正解である「秘密の単語」で、スコアが例えば何千とか何万とかの数字になると、…

廃墟に咲くガクアジサイ

私の職場の窓から廃墟が見えます。ここは「旧・千駄谷住宅」で、元々国家公務員の宿舎だったのですが、2011年以降は完全に使用が停止されているそうです。廃墟というほど朽ち果ててはいませんが、その向こうに見える新宿駅周辺の高層ビル群とのコントラスト…

チキチキバンバン

きのうブログに書いた『パリピ孔明』ですが、ここ数日はこのアニメのオープニングテーマ『チキチキバンバン』が脳内でヘビロテしています。www.youtube.comテロップによるとこの曲は「日本語詞:RUCCA/作詞・作曲:Tarcsi Zoltán」だそうで、つまりはカバー…

パリピ孔明

留学生の通訳クラスで、自分のおすすめ本を各自が中国語で紹介し、それをみんなで日本語に逐次通訳するという授業をやっています。先日紹介を担当してくれた学生の取り上げた本は『パリピ孔明』(中国語の題名は《派對咖孔明》)でした。三国志に登場する軍…

写真うつりが桁違いだって

コロナ禍も明けた(と考えたい)今年の夏は、三年ぶりに旅行へ出かけたいと計画を立て始めました。予算的にはそんなに余裕はないですけど、身体の衰えを日増しに感じている昨今、行けるうちに行っておかないと、あとから後悔しそう。というわけで、また台湾…

AIに出張報告書を生成させてみた

先日出かけてきた一泊二日の校外研修、教職員の我々は「出張報告書」というものを書かなければなりません。日時や目的地などの情報は当然ですが、その他に研修の結果どのような成果が得られたのかについて文章で報告を求められます。うちの職場には、法人全…

受講拒否されちゃう

オンライン英会話のCambly、先週の土曜日にもレッスンを予約しておいたのですが、当日の朝に講師側からキャンセルが入りました。Camblyは自分の週間プランに合わせて利用できるレッスン時間が決まっており、しかもそれが月曜日の夜中にリセット(更新)され…

みんな同じ街になっちゃう

うちの近くにトラム(東急世田谷線)の松陰神社前という駅がありまして、駅の両側は商店街になっています。古くからのお店と、最近になってできたお店が混在しているなかなかおもしろい商店街です。私はこの街に住んでまだ6〜7年ほどなのですが、引っ越し…

お芝居の台本書き

留学生の箱根遠足、二日目のきのうはあいにくの雨、それもかなりの土砂降りになってしまいました。いくつか観光地を巡る予定でしたが、ちょっとこの雨では難しいということで予定を大幅に切り上げて東京に戻ってきました。せっかくの遠足なのに、留学生のみ…

駅メロ当てクイズ

留学生の通訳クラスは、箱根に遠足にやってきました。きのうときょうの二日間で、きょうはあいにく天候に恵まれませんでしたが、きのうはときどき日も差すまずまずの陽気で、箱根の風景を楽しみました。夕食を食べたあとは懇親をかねてクイズ大会を行いまし…

三塁ベースに生まれて

きのうの東京新聞朝刊、一面下の「筆洗」欄は岸田首相の秘書官・岸田翔太郎氏の更迭についてでした。この件に関しては、岸田首相に対してほとほと愛想が尽きたというか、その視野の狭さと世間知のなさに、ちょっと憐れみを覚えるほどです。だいたい、自分の…