インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

留学生の「インタープリターズ・ハイ」

先日、勤めている学校のひとつで留学生クラスの通訳実習を行いました。外部から様々なご専門の講師をお招きして講演を行っていただき、それを通訳するというものです。単に講演当日に通訳するだけではなく、「自分が実際にこの仕事をうけたらどんな準備をす…

Zoomの授業でスマホの画面と音声を共有する

中日通訳のクラスで、学生さんと一緒に固有名詞(地名や人名など)を覚えるときにスマホのQuizletアプリを使っています。固有名詞は文脈や文の前後に関係なく登場する独立した情報であることが多いので、「脊髄反射」的に訳語が出ないと即アウト!……というこ…

喫煙者を応援しよう

私の勤務場所のひとつは東京の新宿にありまして、朝の通勤時に駅から職場に向かう途中、大通りと並行して走る裏道では毎日こんな光景が見られます。この通りは行政区分上、渋谷区に属していて、区では「屋外の公共の場所では喫煙しない」「たばこは決められ…

フィンランド語 68 …日文芬訳の練習・その5

「作文をしていると、書き手の気持ちになって考えることができるようになり、書き手の気持ちが分かると読むときにも書き手の気持ちを考えられるようになる」とフィンランド教室の先生がおっしゃっていました。なるほど、読解をただ受け身でやっているだけで…

『生きる技法』とお金の使い方

安冨歩氏の『生きる技法』を読みました。200ページ弱の薄い本ですが、とても感銘を受けました。この本はまず冒頭で「自立とは依存することだ」という命題を掲げています。そして、依存する相手が増えるほど人はより自立し、減るほど人はより従属するというの…

外語学習における「いじましさ」

PV数(ページビュー数)という言葉がありまして、ウェブサイトのあるページが、どれだけブラウザで開かれたか(読み込まれたか)を示す数です。私のこのブログはふだん300PV/日くらいで微々たるものなんですけど、昨日はそれが突然10倍くらいになっていまし…

BEYOND TOFU シュレッド

あの「ザクとうふ」にはじまり、豆腐のさまざまな可能性を追求し続けてこられた「相模屋」さん。豆腐大好き人間としてはスーパーで新商品を見かけるたびに購入して応援しています。最近の筋トレブームにあやかってか、先日は「たんぱく質のとれるとうふにゅ…

通訳報酬の「時給化」について

通訳者として登録しているエージェントさんから、アンケートへの回答を求められました。エージェントとは、通訳者の派遣や通訳者を使った業務のコーディネートなどを行っている会社です。アンケートの内容は、コロナ禍で通訳者の業務環境が大きく変わりつつ…

コロナ禍が対中観に与えるかもしれない影響

国産ジェット機の開発が事実上凍結。携わってこられた方々からすれば無念だとは思いますが、一度走り始めたらどんなに無理筋でも止まらないというこの国にしては、まだまだ賢明なトップはいるのだと思わせてくれて、かすかな希望を感じたニュースでした。thi…

「諫言」を容れる度量すらない

今朝Twitterで、このツイートに接しました。今朝の京都新聞朝刊のコラム。諫言の本来の意味をはじめて知った。 pic.twitter.com/4CKv2gCziO— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) October 20, 2020 荀子は二千年以上も前の人です(『荀子』としてまとめられたのは唐の…

「筆洗」の裏側を見せていただきました

今朝の東京新聞に「筆洗子」氏がその舞台裏を披露されていました。筆洗子は朝刊一面コラムの「筆洗」を執筆されている方だそうです。新聞や雑誌やなどの編集者がご自分のことを「編集子」と呼ぶことがありますから、筆洗子の名もその倣いなんでしょうね。「…

バーミキュラのフライパンで餃子を焦げつかせずに焼く

バーミキュラのフライパンを購入したのち、初手から餃子を盛大に焦げつかせて挫折を味わい、その後何度もチャレンジするなかで「道具を使う際にはまず取扱説明書を熟読玩味せよ」というごく当たり前の真理を遅まきながら再発見した私ですが……。qianchong.hat…

フィンランド語 67 …日文芬訳の練習・その4

オンライン授業で毎週提出しているフィンランド語の作文、Twitterのツイート1本ぶんか2本ぶん書くだけでもかなりの時間がかかりますが、一度やめたらたぶん続かなくなると思うので、必死で書いています。教室で先生が文章を解説する時や、自分たちで文章の…

ごく普通の人のための筋トレ

先日、仕事先で「あれ、ちょっと太りました?」と聞かれました。コロナ禍でリモートワークや在宅勤務が多くなったため、しばらく直接はお目にかかっていなかった方からです。「いわゆる『コロナ太り』というやつですかね」と返しましたが、たしかに体重は増…

なかなか覚えられない単語をどうやって定着させるか

私が使っているこの「はてなブログ」には「週刊はてなブログ」というブログがありまして(ややこしい文章ですみません)、はてなブログ編集部が選んださまざまなブログが紹介されています。中でも私が好きなのは、毎週一回発表される「今週のはてなブログラ…

石炭の思い出

Twitterでヒロヲカさん(@shirlywang)が「たどん」についてアンケートを取ってらっしゃいました。今のところ「わかります」と「わかりません」が半々くらいのようです。さてここで質問です。「たどん」と聞いてすぐに条件反射的にググらずにそれはどのよう…

きっと親から吹き込まれたのだろうと想像します

ジムのトレッドミル(ランニングマシン)で走っている時に、YouTubeで「一月万冊」を見ていたら、ものすごいエピソードに遭遇しました。参議院議員・木村英子氏のお子さんのお話です。東大教授と語る【菅総理の学歴ルサンチマン】学歴なんか関係ない!の菅首…

外語では「くよくよ」できない?

語学でアウトプットの練習をするときには、別に「本当のこと」を書いたり言ったりしなくてもいい。つまりは「別の自分」を作り出してどんどん語ればいいのであって、話の整合性とか無謬性などにはそんなに重きを置かなくていい。これは語学におけるちょっと…

フィンランド語 66 …日文芬訳の練習・その3

毎週一回のオンライン授業に、フィンランド語の作文を提出し続けています。できればこのまま続けて習慣化したいところです。自分でも語学の授業を担当することがあるのでよく分かるのですが、作文って、自由に書いていいと言われるとかえって書くことに悩む…

他人の「単純リツイート」と「いいね」はノイズだと思います

今日、Twitter Japanがこんなツイートをされていました。「10月20日から少なくとも大統領選の投票が行われる週まで」の措置だそうです。アメリカの大統領選挙を前に、誤った情報の拡散を防ぐため、日本時間9日深夜にポリシーと機能の一部に変更を加えると発…

なぜ人は「老害」になるのか

先日、「老害」に関する二つの記事を読みました。高須賀氏の「なぜ人は、仕事を辞めると劣化してしまうのか。」と、その記事を受けて書かれた熊代亨氏の「スーパー、コンビニ、タワーマンションは『老害製造装置』。」です。 blog.tinect.jp blog.tinect.jp …

モバイルPASMOがいつの間にか実現してた

昨年、こんなブログを書きました。モバイルSuicaはとっくに普及しているのに、モバイルPASMOはなぜ実現しないのかと。 qianchong.hatenablog.com で、ここのところオンライン授業などへの対応で「てんてこ舞い」の日々を送っていたのですが、ふと気づいたら…

空気を読む留学生

先日、ジムで休憩している時にトレーナーさんから「若い人たちがとにかく『空気を読む』んですけど、アレはなんなんでしょうね」と聞かれました。このトレーナーさんも30歳代でお若いのですが、20歳代前半のトレーナーさんたちに研修をする立場なのだそうで…

日本になんて来たくなかった?

何年か前、とある企業の幹部職員候補者向けセミナーに通訳者として伺ったことがありました。この企業は本社が日本にあり、中国を含む世界各地で大規模に事業を展開しています。そのセミナーは、中国各地の中堅職員を日本に呼んで、本社の企業理念や経営方針…

フィンランド語 65 …日文芬訳の練習・その2

フィンランド語の作文をしていると、やはりこの言語は語形変化がポイント中のポイントだなあと思います。動詞は人称と時制によって変化し、名詞や代名詞や形容詞など多くの言葉は格変化をします。その一方で副詞は変化しません。また単数か複数か、可算か不…

フィンランド語 64 …日文芬訳の練習・その1

週に一回、細々と続けているフィンランド語は、まだまだ「初級クラス」です。ここのところずっとオンラインで授業に出ていますが、数週間前から授業の最初に先生が作文の添削をしてくださるようになりました。私が「ぼーっ」としていたのか、いつ告知があっ…

試験や評価を一切やめてみたらどうか

昨日ネットで、こちらの映像に出会いました。日本の小学校で行われているマラソン大会で、子どもたちを競わせて順位をつけることに教育的意義を見出す日本の校長先生と、運動が得意ではない子供に「もう運動はやりたくない」と思わせるだけではないかと指摘…

馬告入りのパイナップルケーキ

10月1日は中国語圏における「中秋節」ということで、友人から月餅ならぬパイナップルケーキが送られてきました。ありがとうございます。この友人のそのまた友人が、台湾でお菓子作りをされているそうで、その方が中秋節用に特別に作ってくださったそうです…

外語学習で恥やプライドを捨てる勇気について

明治から昭和にかけジャーナリストとして、また随筆家や俳人などとしても活躍した杉村楚人冠(すぎむら・そじんかん)という人がいて、『外國語と芝居氣』という文章を書いています*1。いくつか文章を抜き出してみます。 年を取ると外國語を使ふのが馬鹿にお…

日本語を話したがらない華人留学生のみなさんへ

外語を学ぶと、その言語で話したくなります。外語を学ぶ目的は人によって様々で、中には書籍や文献を読むことができればいい、聞いたり話したりは必要ない、という方もいるかもしれません。でも私は読んだり書いたりはもちろん、やっぱり聞いたり話したりも…