インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

黒縁の老眼鏡

老眼がどんどん進んで、これまで使っていた老眼鏡で文字を読むのがいささかつらくなってきたので、新しいものを買い求めました。これまではチェーン店の眼鏡屋さんで格安の老眼鏡を買っていたのですが、ちゃんと検眼してもらったうえで誂えようかなと思い、老舗の眼鏡屋さんに行ってみました。老舗で老眼鏡を買う初老の男。なんとなくポエムです。

検眼してもらって初めて知ったのですが、単に文字を読むだけの老眼鏡とはいえ、いや、いろいろと文字を読むことに特化した老眼鏡だからこそ、細かい検眼とそれに従った調整が必要なんですね。検眼は以前にも経験がありますが、その時よりはるかに長い時間と多い項目でした。しかも左右の目で若干見え方に違いがあることも分かりました。考えてみれば当たり前ですか。

さらに、普段どんな状態で文字を読むことが多いのか、例えば書籍や資料を読むのか、パソコンの画面を見るのか、椅子はどんな感じで、目と文字の距離はどれくらいか、さらにパソコンの画面はひとつなのか複数なのか、つまり一点集中でよいのか幅広い視野が必要なのか……そんなあれこれをかなり時間をかけて聞き取ってくださったうえで、レンズの仕様が決まりました。なるほど、これは既製品の老眼鏡のように、単に「+1.00」「+1.50」「+2.00」……といった大まかな度数では対応できない繊細さです。

そのぶんフレームとレンズを合わせた値段はお高くなりますし、老眼はどんどん進行するでしょうから早晩また買い替える必要があって、ちょっともったいない気もします。でも、毎日かなりの時間を老眼鏡のお世話になっている以上、これくらいの出費は惜しまなくてもいいかなと。ひょっとしたら時々襲われる頭痛の原因は、眼に合っていない老眼鏡にあるのかもしれませんし。

フレームは「ラフォン」というメーカーの太い黒縁を選びました。私としてはとてもいいチョイスだと思ったのですが、家族からは「東海林太郎みたい」と言われ、同僚からは「ミニオンズ」と言われ、オンライン英会話の先生からは、画面がつながるやいなや「わあ、その眼鏡、ファニーだね」と言われました。それも別々の日にお二人の先生から。