北九州に来たからにはおいしいとんこつラーメンを食べなければなりません。ということで、地元の老舗、東洋軒に行ってきました。このお店に来るのは多分十年ぶりくらいです。お昼時で、店内は超満員でした。ほとんどが近所の常連さんや家族連れという感じ。せっかくだから、どーんとワンタンチャーシュー麺を食べようと思ったのですが「すみません、チャーシューできないんです」。年末までの仕込み分が足りなくなりそうだからとのこと。
ラーメンには白飯のおにぎりをつけました。少しちぎって、レンゲにのせて、スープにひたして食べるとおいしいんですよね。店内はずっとごった返していて、オヤジさん(以前は貫禄ある老店主でしたけど、その二代目さんかな)がちょいとキレ気味に指示を飛ばしていました。注文がきちんと通らないと「はい三番さんは大盛り? ワンタン?」みたいな確認を大声でしたり、「ラーメンです」とお客さんに出した店員さんには「硬めです!」と訂正の声が後ろから飛んだり。
う〜ん、毎度申し上げていることですが、そういう叱責はバックヤードでやってほしいですね。せっかくのおいしいとんこつラーメンが心なしか色あせて感じられました。忙しいからなのか、麺もちょっと茹で過ぎな感じ(硬さも聞かれませんでした)。でもまあここのラーメンは伝統的と言っていいほどの懐かしい味がします。
気を取り直して、東洋軒から歩いて十分ほどの路地裏にある日本茶カフェに行きました。本当に路地裏のそのまた奥にあるので、案内の看板がなければ絶対に見つけられないような場所にあります。
ここでは、ほうじ茶とミニパフェのセットを注文しました。古民家を改装した渋い作りの店内で、お茶もお菓子もおいしかったのですが、店主とおぼしき方が常連とおぼしき方と大声で会話していて、ちょっとこの渋い雰囲気とはアンバランスでした。今日は店主の大声&常連びいきによく接するなあと思いました。そういえば東洋軒では「チャーシューできないんです」と言いながら、常連さんとおぼしき方には店主がカウンター越しに直接「これ、おまけ」とチャーシューを追加してあげていました。
……まあこういうのも、旅情といえば旅情ですかね。