インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

羊肉

台南から南へ30kmほど下ったところに岡山という街があって、ここは羊肉の料理で有名なところです。羊肉といってもラムやマトンではなく山羊(ヤギ)の肉です。これを使った“羊肉爐”という鍋料理が定番で、岡山に住んでいた頃はよく食べていました。

当時よく行っていた“源坐羊肉”というお店があって、せっかく台南まで来たのだからとバイクで出かけて行ってみたら、年に一度の春休み期間中でした。残念ですが、しかたがありません。あきらめて帰ってきたのですが、何日か経つとやっぱりあきらめきれなくなり、またまたバイクを飛ばして岡山まで行ってきました。

たぶん混むだろうなと思っていたので、朝ご飯を抜いて早めの時間に行ってみたらすぐに座ることができました。“羊肉爐”は朝からはとても食べ切れないので、檸檬香茅羊肋排(レモングラス味のスペアリブ)に羊肉湯(ヤギ肉スープ)と白飯だけをお願いしました。

スペアリブは甘辛いタレで焼いてあって、白飯によく合います。肉の処理が上手なのか、スープともども臭みはまったくありません。辣醬などのカウンターに芭樂(グアバ)の浅漬けみたいなのが取り放題で置いてあって、その爽やかな味が箸休めにぴったりでした。朝からスペアリブを貪るように食べ尽くしてしまいました。お会計するときに、レジのおばさんに「あごにタレがついてますよ」とティッシュを手渡されました。

このお店のことを「はてなブログ(当時ははてなダイアリー)」に記したような覚えがあって検索してみたら、はたして2005年に書いていました。

今日行ったお店はすでに何度も通っている“源坐羊肉”というお店で、隠れた名店。隣にある“徳昌羊肉”がひときわ目立つ大きな店構えで有名なのだが、味のほうは実は三流。隣の目立たない“源坐”のほうが比べものにならないくらいおいしい。
qianchong.hatenablog.com

なんだかやけにエラそうなことを書いていますが、このお店はそのおいしさゆえによほど繁盛したとみえて、1年ほど前に元の場所から少し離れた場所へ移って、「目立たない」どころか、かなり大規模なお店になっていました。やっぱりみなさん、おいしいお店はよく知っていて、足繁く通ってらっしゃるんですね。