インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

フィンランド語 81 …日文芬訳の練習・その15

外語の作文をするときには「割り切り」が必要だと思います。なにせ、外語の能力が低いから作文をして少しでも上達しようとしているわけで……、①こんな幼稚なことを書いて笑われないかしら、という気持ちを捨てる「割り切り」。②本当はもう少し細かいニュアンスを書きたいのだけれど、という気持ちを捨てる「割り切り」。③事実とは異なるある程度のウソを書いてもいいのだという「割り切り」(もちろん人畜無害な範囲で、ですが)。

今回の作文も、そんな「割り切り」で書きました。アレルギーがあったのは子供の頃というより大学生の頃なのですが、“lapsuus(子供時代)”という言葉を使ってみたかったので、それで。本当はご飯(白米)も食べられなかったのですが、フィンランド語で表現しにくいので割愛。「麺」も「パスタ」で代替。「体質は徐々に改善し」と書きたかったものの「体質」にあたるフィンランド語がどうもしっくりこなかったので主語を「アレルギー」に……。練習だから、これでいいのです。

形容詞の比較級を学んだので「徐々に改善し」の「改善」を「軽くなる」と表現してみました。“kevyt(原形)→ kevye(語幹)→ kevympi(比較級)→ kevymmiksi(比較級の変格)”。いつもながら、この変化を瞬時にできちゃうネイティブスピーカーは(当たり前ですけど)すごいです。

子供の頃、私は穀物にアレルギーがありました。当時は米と小麦と豆類が食べられませんでした。つまりパンや麺や醤油、豆腐やモヤシやコーヒーなどを摂ることができないのです。人生は灰色でつまらなく感じました。でも歳を取るにつれてアレルギーは徐々に改善し、今ではほとんど何でも食べられます。年を取るのも悪くないなと思います。


Lapsuudessa minä olin allerginen viljoille. Tuolloin en ollut voinut syödä mitään viljoja, kuten riisiä, vehnää, ja papuja. Toisin sanoen, en ollut voinut ottaa leipää, pastaa, soijakastiketta, tofua, ituja, kahvia jne. Elämä oli harmaata ja tylsää. Mutta vanhetessani allergiat muuttuivat vähitellen entistä kevyemmiksi, nyt olen voinut syödä melkein mitä tahansa. Mielestäni ei ole huono vanheta.


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