インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

門外漢が自分勝手な判断をしない

新型コロナウイルス感染症の拡大に対する緊急事態宣言の期間が延長されることが決まりました。「自粛疲れ」などと言っている場合ではまだなく、もう少しこの状態を維持しなくてはならないということですね。在宅勤務になるまではほとんど毎日ジムに通っていたので、在宅勤務になってから身体がどうにもむず痒くてしかたがありません。家の中で運動しようにも、誇張ではなく本当に「激狭」の家なので物理的に無理な感じ。それで「ステイホーム」の禁を破って近くの公園に行き、ジョギングや自重を使った筋トレなどをやっています。

私が出かけているのは東京の駒沢公園で、少しでも人の少ない時間帯にと、暗くなりかかる頃を狙って行っています。公園までは自転車に乗り、マスクとサングラスの重装備で。公園のそばに自転車を停めて、なるべく前を走る人と前後で重なったり近すぎたりしないように注意しながら走ります。なんとも気ぜわしい。しかも同じように運動不足を感じている方は多いようで、公園内はふだんの休日よりも多いんじゃないかと思える人が集まっています。連休前は小さなお子さんたちが群れになって遊んでいた遊具類はさすがに黄色いテープが張り巡らされて使用中止になりましたが。

……しかし、こちらの記事を読んで、そうした「自己流」の解釈で「ステイホーム」をないがしろにするのは、やはり自分勝手な行動なのかもしれないと思いました。

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「ワイドショー煽りすぎ」というタイトル自身がまさに煽りすぎ、かつ記事の内容を的確に表していないところが残念ですが、とてもまっとうなご意見だと思いました。

「空気がいい」ゴルフ場に行く、公園でジョギングをする、というのは問題ないように思っている方もいるでしょう。
たしかにゴルフ場でプレーするだけなら感染はしないでしょう。しかし、その前後に外食をしないでしょうか。ジョギングの最中に無意識にガードレールを触って、その手で顔を触り……となっていないでしょうか。
そういうリスクがあるからこそ、「ステイホーム」と呼び掛けているわけです。

ジョギングはごく身近な例ですが、この記事では他にもPCR検査数や政府の対策、医療現場の実際、諸外国との比較など、もっと大きく幅広いテーマについても述べられています。休業補償についてのお考えはちょっと疑問に思いましたが、これも最前線で働く医療関係者の心情としては分かるような気がします。総じてこの記事から考えさせられたのは、門外漢が自分勝手な判断をしてはならないし、ましてやそれを広めてはならないのだということでした。

そして特にマスコミやSNSにあふれる政府批判に対するこのひとこと。

現政権が嫌いなのかもしれませんが、それと医学の問題は別です。

たしかにここのところを「ごっちゃ」にして、「ためにする」議論が延々繰り返されている印象はあります。批判は大切ですが、政治的な見解やスタンス、はては私怨や義憤を持ち込んだり絡めたりして科学的な判断を歪めることがあってはいけないと思いました。陰謀論のたぐいを注意深く排して冷静に眺めてみれば、今回の感染症による死者数はかなり少なく抑えられています。「日本スゴイ」論に乗っかる気はないですが、これはこれで評価されていい。このままもう少し辛抱強く「ステイホーム」を続けて、早期の収束にもって行くしかないのでしょう。

いつも行っている複数のジムはいずれも連休明けまでとしていた休業期間を今月いっぱいにまで延長するとのお知らせが来ました。「激狭」の自宅でなんとか体調管理を続けていくしかなさそうです。

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