きのうの新聞にJR東日本が３月から導入する「オフピーク定期券」の話題が載っていました。
私は昔から人の多い場所が苦手で、とくにここ五年くらいは年齢のせいなのか何なのか、他人から感じる「圧」ーー人圧？ーーのようなものに耐えがたくなり、結果として通勤時の満員電車を避けるために早朝から行動するようになりました。
毎朝５時には起きて、６時過ぎには家を出ています。この時期だとまだ外はかなり暗いです。それでも電車には結構な人が乗っています（みなさん、お疲れさまです！）が、時には座れるほどなのでそこまで「圧」は感じません。７時過ぎにはジムに着いて、１時間半ほど身体を動かしてから、９時ちょっと前に出勤します。９時前後の都心ともなると歩道にもかなり人がいますが、ほんのちょっとの距離ですし、オープンエアということもあり、これまた「圧」で酔うようなことはありません。
ところが先日、たまたま９時少し前にJR新宿駅近くの地下道を歩くことがありました。その時は小雨が降っていたこともあって、雨を避ける方が多かったのか、ものすごい混み具合でした。そしてやはりその人の多さと「圧」でちょっと気持ちが悪くなってしまいました。若い頃はほとんど何も感じていませんでしたから、やはりこれは年齢のせいなのでしょう。この先悪化しなければいいのですが。
かつて実業家の堀江貴文氏がTED×Talksで、JR品川駅の通勤風景を「ゾンビ集団」と称する失礼な講演をされていました。もちろん氏はキャッチーな「つかみ」として用いられていたのですが、それでもいろいろな理由でその時間に出勤せざるを得ず、懸命に働いている人々に対して失礼だと思ったものです。でも今にして思えば、表現は違えど私も他人様の「圧」を一方的に嫌悪している時点で同じようなものかなと思いました。それに自分だってその「圧」を構成している一人なのです。
先日、オンライン英会話で「もうすぐ定年」という話題になったところ、講師から「定年後は東京に住みたいか、それとも田舎に住みたいか」と聞かれてあまりうまく答えられませんでした。私の英語そのものが拙かったせいもあるけれど、その質問に答えることじたいもちょっと難しかったのです。私は東京は好きですが、「圧」の少ない場所に住みたい気持ちも膨らみます。でも、実はかつてそれをやって手痛い失敗をしたので、再びそれをやるのをちょっと躊躇してしまうんですよね。
JR東日本のオフピーク定期券は他の鉄道各社に先駆けた社会的実験という意味合いもあるそうです。これで少しは混雑が解消されるといいなと思いますし、これを機に企業などで多様な働き方（特に時間）が導入されていくことを期待しています。
