インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

オンライン授業をどうする?(その2)

多かれ少なかれ、オンライン授業がどうやら不可避という状態になって、ようやく本腰を入れて勉強し始めました。勉強し始めて分かりましたが、いろいろな教育現場のいろいろな方々が、もう早くからこうした状況を見越して勉強なり準備なりを続けてきてらっしゃるんですね。おのれの不明と腰の重さを心から恥じました。

ネット上には色々と参考なる情報があって、そのほとんどすべてが無償で提供されています。この、自分で学んで知ったことは人にも知らせてシェアしよう、自分の専門や責任などにこだわることなく分からないことは分からないと言い、教えてあげられることは別け隔てなく教えて差し上げようという精神。元々ネットにはそういう精神や文化がありましたが、今回のこの困難な時期にそれをみなさん一段と発揮していらして、本当に素晴らしいと思います。

色々と見て回った中で、まずはこちらの動画がとても勉強になりました。というか、今の自分の状況、自分の職場の状況にかなり近いところで問題が整理されているように思え、少しだけ先が見通せるようになったという点で本当にありがたいです。


オンラインでの授業外部向け(3/31訂正版)

こちらの動画では、ネットを使った授業をする上での言葉の定義から入っています。たとえば「同期型」と「非同期型」の授業の違いです。こういう言葉の確認は、特にこうやって新しい技術を使おうというときには職場の全員で共有しておかなければならない大切なところだと思います。

「同期型」というのは、リアルタイムで教師と生徒が双方向で向き合って行うもの。これはZoomやSkypeなどのネット会議システムなどで行われます。「非同期型」というのは、資料や動画などどこかにアップロードしておき、学生は都合のいい時にアクセスするというもので、LMS(Learning management system)と呼ばれる学校向けのシステムやYouTubeなどの動画サイトなどを使って行われます。

うちの学校はまだこの「同期型」でいくのか「非同期型」でいくのか、あるいは両用なのかという方針が定まっておらず、どういうシステムを使ってのオンライン授業を推奨するのかも不明確です。その点でとても遅れているのですが、とりあえずそこを確認して明確にするところから出発しなければならないというわけで、さっそく学校側に確認を入れ、いまその反応を待っているところです。

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https://www.irasutoya.com/2018/12/blog-post_888.html

上掲の動画では、学生の負担をなるべく軽減してシンプルなありようにすべしという点も、そうだなあと思いました。私の職場の場合、学生は全員留学生で、自宅のネット環境が必ずしも充実しているとは限りません。パソコンを持っておらずスマホだけという人もいますし、Wi-Fi環境がない人もいますし、Wi-Fiがあってもその通信費やデータ容量の上限をどうするのかという問題もあります。また春休みに帰省して日本へ再入国できていない人もおり、なかでも中国大陸にいる学生はGoogle系のシステムが使えないという問題もあります。

また、具体的な授業のアイデアについても紹介されていて、これもとても参考になりました。例えば語学授業向けの「サンドイッチ方式」。Zoom無料版は一回の会議が40分までなので(ときにボーナス? 的に延長してくれることもありますが)、Zoomを使ったオンライン授業ではオフラインの課題遂行時間を挟んで一コマを成立させようというアイデアです。つまり、オンラインでの対面授業1→オフラインで各自が課題取り組み→別会議の設定でオンライン対面2、というように。またGoogleの「フォーム」を使ったテストやクイズというアイデアも面白いと思いました。

何より最後に「ムリをしない!」というメッセージがあって、これ、本当にその通りだなあと。学校によって環境は様々ですし、一方でネットを検索してみると本当に色々な実践が報告されシェアされていて、こちらもどこから手を付けていけばいいのか、つい頭を抱えてしまいます。

でもこの動画では、たくさんのシステムを使う必要はない、継続できる方法を考える、慣れてきたら新しいチャレンジをと励ましてくださっていて、その点でも私たちのような初心者には励ましになる内容だなあと思いました。これからも色々と学んでいこうと思います。

次はこちらを見ていこうと思っています。

paper.dropbox.com

またこちらは他の学校のウェブサイトですが、とても参考になりました。無償で外部にも提供されているみなさまに感謝です。

cgw.hokusei.ac.jp

さらにさらに、こちらの無償で公開されているpdfにも、とても共感しました。初心者は「小難しく考えないで、ひとつのことをやってみる」「本当にこころの底で望んでいるのは『オンライン授業』ではない」「学生と出会い、直接や(ママ)議論をして、探究したい。その日がくるまで、頑張りましょう」とおっしゃるの、本当にその通りだと思います。

www.nakahara-lab.net