インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2006-01-01から1年間の記事一覧

追いかけてくる仕事

自動車のブランド名がそのままついている市にやってきた。 一日中会議や現場監査や書類審査でひどく疲れてしまった。タバコの煙もうもうの会議室で何時間も書類をチェックするというのもかなり辛い。今回の出張はタバコにまとわりつかれる運命と腹をくくる。…

出張

「焼きはまぐり」で有名な街にやってきた……などと言うのはたぶん、私のようなよそ者だけだろうな。駅前の看板には「鋳物の街」と書かれてあった。明日から二週間の予定で、工場検査などのアテンド。 ビジネスホテルの周りは結構にぎやかで、先日のように食事…

まさかとは思ったが

とある学校の専任講師に応募したら、内定をもらった。 てっきり落ちると思っていたので、びっくり。来年四月からのスタートだ。以後、通訳仕事はあまりできなくなるだろうなあ。

重なる重なる

毎度のことだが、仕事というやつは犬と同じように群れを作りたがる性質があるらしい。 来週から出張の予定が入っていて、その準備に大わらわでいたところ、急ぎの翻訳が一件。ファクシミリの手書き原稿をさらにコピーしたものが送られてきた。かなりな達筆で…

黄泉の犬

藤原新也氏の最新刊。 学生時代に写真好きの友人から藤原氏の本をすすめられて以来、『印度放浪』や『西蔵放浪』を皮切りにいろいろと読んできたが、いつも引き込まれて一気に読了してしまう。硬派で、あまり取っつきやすい文体ではないのだが、この人の文章…

出張終了

中部国際空港で一行を見送って、釧路と豊橋への出張終了。 見送った瞬間、旅行会社の添乗員さんと顔を見合わせて、どちらからともなく「疲れたね〜」と深いため息をつく。確かに“入鄉隨俗*1”という言葉を本国に置き忘れてきたかのような一行の無軌道ぶりに振…

豊橋に移動

昨日の第二戦は、第一ピリオドこそ0対0でしのいだが、その後は一昨日を上回る大差で負け。ただし、ペナルティシュートで一点をもぎ取った。 地元で採炭技術を学んでいるという、中国からの研修生が数十名応援に来ていて、チームの闘志にも火がついたかな。…

タコの吸盤(生)なんて初めて食べた。青魚の刺身を食べる時、北海道では醤油にタマネギのおろしたのを溶くなんて初めて知った。

英会話学校に行かない人ほど、うまくなる

羽田空港で買って、飛行機の中で読み終えた。 それくらいすぐに読める薄い本だけれど、なかなか含蓄のある記述にあふれている。言っていることはただひとつ、「語学に王道なし」。 先日読んだばかりの『記憶力を強くする』に出てきた、学習成果の現れ方に関…

まだ釧路

昨日の試合は大差で負け。 そりゃまあ仕方がないだろう。もともと昨日の対戦相手とは圧倒的な実力差があるところへもってきて、遠征疲れもあるし、それに彼ら、ほとんど練習やトレーニングをしないんだもの。なかでも試合に全く出ず、ほとんど物見遊山に来て…

それが何か?

ユースの試合に出場させるため、制限年齢を超えた選手のパスポートを偽造する*1という話、あたらめていろいろな人に聞いてみるに、周知の事実なんだそうだ。 あのスポーツでもこのスポーツでも、昔からよくある話だって。「あんた、何年この業界で食ってるの…

釧路

プロスポーツチームのアテンドで北海道に来ている。 街が広々してる、空気がきれい、でもって風がすでに冬の肌寒さ。 パスポート偽造問題で、来日の前日までビザが下りずにすったもんだしたが、何とか来日できてよかった。万一来日できなくなったとしても、…

SOFFOCONE DI VINCIGLIATA 2003 お世話になっている学校の先生に、仕事で行けなくなった芝居のチケットを差し上げたら、お返しにこのワインをいただいた。イタリアはトスカーナの赤ワイン。ビー・ビー・グラーツ「テスタマッタ」のセカンドだ。実は数ヶ月前…

テポドンを抱いた金正日

中国にいる時、古本屋で購入した『十萬個為什麼(十万個の「なぜ?」)』という本がある。現在でも再版を重ねて出版されている有名なシリーズで、数学や物理学、化学や天文学といった自然科学の様々な知識をやさしく解き明かした子供向け科学読み物全集だ。 …

音楽祭

家の前の商店街が年に一度の音楽祭とかで、一日中どんちゃかと賑やかだった。地域のアマチュア音楽愛好家が勢揃いしているらしい。こういうときに限って急ぎの字幕案件を抱えていたりする。DVD原盤から音声を聞き取らなきゃならないのに、サッシを閉め切って…

寓話

とある国のプロスポーツチームが来日するというので、日本側がインビテーション(招聘状)を発行した。ところがその国の日本大使館で選手たちに対するビザの発給が拒否されてしまったという。理由は、インビテーションに記された選手の出生年が、その選手の…

手塚治虫 原画の秘密

フランク・ステラという美術作家がいる。ストライプを基調としたミニマル・アートで有名な人で、私が学生の頃、とても人気のある作家だった。後年は作風ががらっと変わるが、若い頃は端正な抽象絵画ばかり発表していた。 ある日、友人の一人がステラの回顧展…

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

昔から人の顔と名前が一致しない、というか人の名前をなかなか覚えられない。これは断じて年のせいではなく、昔からそうだったのだが……って、声高に強調するようなことでは全然ないのだけれど、とにかくあまり記憶力のよい方ではない、と自分では思う。 とい…

分かってもらうために

id:toraneko285さんのところで拝見した、対人コミュニケーションに関する話題で思い出した。以前通ったNHKのアナウンススクールで印象深かった実験だ。 クラス全員が、先生の指示に従っていっせいに絵を描く。 三角を描いてください。 その上に丸を二つ描い…

会議終了

二日間の会議、終了。 直前まで資料が出ず、出たと思ったら大量の英語パワポで、しかも当日の朝にその数倍になんなんとする新たな資料(もちろん英語)が舞い込み……という、ほとんどクライアントとエージェントが結託してわざと通訳者に準備させないよう仕組…

通訳スクール

先週の続きで、座談会や対談の通訳。同じようにキーワードのクイック・レスポンス、キーワードを使った短文(あらかじめ用意しておく)によるメモなし逐次通訳のあと、メインの逐次通訳、その後音声にところどころポーズを入れながら*1の同時通訳。 実際の座…

ほしい資料が来ない

来週はじめの同通案件、ようやくエージェントから資料が届いた。が、会議で私が担当する部分に関する資料は全く入っていない。別のセッションやプレゼンの資料をどおんと百何十ページも送ってきて、私にどうしろと? そりゃ大きな会議全体の雰囲気くらいはつ…

Fine. 1 (1)

美大を卒業するも就職せず(できず?)、ファインアートの芸術家を目指す二十代後半の男性が主人公。 『東京タワー』のリリー・フランキー氏が、「美術大学というところは特殊な価値観の中、学生が温度の低い優越感を抱いている。もう、そこに入学しただけで…

打ちのめされるようなすごい本

米原万里氏の全書評集。前半は亡くなる直前まで連載されていた『週刊文春』の「私の読書日記」、後半は様々な媒体に発表された、長短・硬軟とりまぜた書評や文庫本の解説などが収められている。 米原氏の博覧強記と旺盛な批評精神、それにユーモアあふれる文…

資料が来ない

来週はじめの同通案件、なんとエージェントからまだ資料が届かない。わずかな情報を頼りにネットで検索して背景知識を蓄えてはいるが、結局直前になって出る資料が一番、それも飛び抜けて有用なんだよね。いつものことだが。

イキガミ(1)

「魂揺さぶる究極極限ドラマ」と帯やカバーにある。 「国家繁栄維持法」が施行されている日本。就学時に全国民が接種を受ける「国繁予防接種」には、千人に一人の割合で特殊な「ナノカプセル」が混入されており、十八歳から二十四歳までの特定の年月日にカプ…

現在官僚系もふ(6)

安倍新政権が成立直後に中国訪問だ、北朝鮮の核実験だと世の中が動いているなかでは、現実離れにも一段と拍車がかかってしまうが、いちおう第五巻から始まった「対中ODA『外務省』編」の続きなので、読む。 中国としては、ODAの大半を占める「有償援助」は使…

FOXEN PINOT NOIR BIEN NACIDO VINEYARD 2000 この間見た映画『サイドウェイ』に出てきたワイナリー、フォクセン。 生産量が少ないので日本ではあまり見かけないとのことだったが、最近新装成った東急東横店のワインショップで偶然発見。主人公が入れ込んで…

ブラッカムの爆撃機

英国の児童文学作家・ウェストールの作品集。表題作『ブラッカムの爆撃機』に心酔する、宮崎駿氏によるマンガがついている。ウェストールという人の作品を初めて読んだけれど、これは確かにすごいリアリティ。第二次世界大戦中、ドイツを何百機という単位で…

超特急翻訳

友人に頼まれたパワーポイントの翻訳(日→中)。今日ファイルを受け取って、できれば今日中に納品という「無理難題」だ。しかもこういう時に限って風邪気味。葛根湯を飲みながら、もうとにかく文章が中国語の漢字ばかりになればいいという感じで訳し飛ばす。…