ユースの試合に出場させるため、制限年齢を超えた選手のパスポートを偽造する*1という話、あたらめていろいろな人に聞いてみるに、周知の事実なんだそうだ。
あのスポーツでもこのスポーツでも、昔からよくある話だって。「あんた、何年この業界で食ってるの」「日本人はウブねえ」などと言われかねない勢いだ。まだ彼我の文化の違いを分かっていないのかと。
スポーツの規則とかルールとか、そういったものに対する概念や価値観がまったく異なる人々を相手にしているのだ。あちらに言わせれば、そんなに騒ぐほどの問題なのか、十九歳と二十歳と二十一歳なんて微々たる差じゃないか、パスポートったってただの紙じゃないか、ということだ。
生年月日を操作してユースの試合に出させることについて、信じがたいことだけれど、彼らに罪の意識はほとんどない。恐らく悪気さえないのだ。
私自身はその概念や価値観を肯定できないし、国際試合に参加するならもっと努力して“跟國際接軌*2”すべきだとも思うが、とにかく現段階では、スポーツ競技に関する認識の差は、決して「一衣帯水」などと形容できるほど小さくはないということだ。
追記
先日かの国の首都で行われた試合では、別のチームが背番号張り替えをやったそうだ。その前の試合でペナルティが重なり出場停止処分となった選手が、他の選手の背番号をつけて出場していたという。
日本人から見れば相当な悪意に満ちた行為だが、恐らくこれすら彼らにさしたる悪気はない。言われたらやめればいい、言われないうちはやっていい、それが何か?*3 いや、こうやってムリに理解してあげる必要はないんだけど。