インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

惜しいなあ

先日帰省した際に国内線の飛行機を使いました。私が使っているクレジットカードで羽田空港のラウンジが利用できるので、出発までそこで待っていましたが、興味深いなと思ったのがラウンジに設置されていた無料で飲めるコーヒーのサーバーです。


▲アイスメニューはコップに氷を4個入れよという指示も、よく考えると「じわじわくる」興味深さです。

このサーバーはとても多機能で、普通のコーヒーはもちろん、カフェオレ、カプチーノ、ミルク、それぞれホットとアイスが供されるという機械です。タッチパネルで選ぶだけなので簡単ですが、となりにも同じ機械があって、外国人観光客と思しきおじさんがちょっと困惑していました。タッチパネルのメニューがすべてカタカナだったからです。

すぐにスタッフが駆け寄ってきて、英語で「左上からホットのコーヒー、カフェオレ、カプチーノ……」と説明していました。それで事なきを得たようで私もホッとして席に戻りましたが、あのスタッフさんは一日中ああやってサポートしてらっしゃるのかしら。

せっかくタッチパネルで操作できるんだから、もうひと工夫して、せめて英語の表示に切り替えられる、あるいは最初から日英表記にしてあったらよかったですね。惜しいなあ。諸外国を旅行しているとき、私もいろいろなこの種の機械で現地の言語表記が読めずにひるんだことは多々ありますが、たいがい英語に切り替えられる機能がついているので助かります。

↑これはフィンランドで利用した駐車場の支払機で、フィンランドとイギリスの国旗が並んで図示されているところを押すと言語が切り替わるようになっていました。

まあ現代ではスマートフォンのカメラに、写った文字を片っ端から翻訳してくれる機能なんかもありますから、特に問題になることもないのでしょう。だからわざわざ私などが指摘する必要もないのですが、空港のラウンジという場所に置くコーヒーサーバーなのに、なぜカタカナ表示だけでよいと考えたのか、そこが興味深いと思いました。

コロナ禍が収束してインバウンドがまた復活してきています。東京都心の繁華街でも、外国人観光客の姿を多数見かけるようになりました。日本は細かいおもてなしが得意だと自負していますが、ならばこういうところにもぜひ細かく気を使って、そのぶんコーヒーサーバーに付きっきりの人の労力は減らすようにしたら、みんながハッピーになれるんじゃないかと思います。