インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

安納芋とメープルシロップの栗きんとん

おせち料理を作らなくなって久しくなります。昔はいろいろと作っていた時期もあったのですが、うちはもはや食べる人も少ないし、食べる量も少ないし、三が日を過ぎないうちにお店は開き始めるし、そのうえお酒も飲まなくなったのでは、こまごまとおせち料理を作る気概が生まれてきません。

というわけでここ数年は、ちょっと良さげな蒲鉾と黒豆の煮たのを買ってくる程度に落ち着きました。それに手巻き寿司でもあれば、じゅうぶんにお正月らしい感じになります。

あと、個人的に大好きなのが栗きんとんなのですが、市販のそれはとにかく甘くてすぐに食べ飽きます。最近はそういう消費者のニーズを踏まえたのか、「甘さひかえめ」と銘打った栗きんとんも売られていますが、それでも私には十二分に甘いです。それでこれだけは毎年作ることにしています。とはいえ「作る」とも言えないくらいかんたんですが。

まず栗は、市販の甘露煮を使っちゃいます。さらにさつまいもは安納芋を探してきて、皮をピーラーで剥き、大きめのぶつ切りにしてタッパーに入れ、600Wのレンジで加熱。小さめの安納芋2個でだいたい4〜5分程度でしょうか。熱いうちにフードプロセッサー……は持っていないし、裏ごし……は面倒なので、すり鉢に入れてすりこぎであたります。ここでメープルシロップを適量加えて伸ばすようにすると、うまくペースト状になります。

栗の甘露煮を混ぜ込んでできあがり。安納芋の皮を剥くところから10分もかかりません。甘みはほとんど栗の甘露煮に任せていますが、そこに安納芋の甘みとメープルシロップが加わってけっこう甘くなります。それでも市販の栗きんとんに比べたらかなり軽い甘さではないかと。でもこれ、いろいろな甘さが複合的に重なり合って、とてもおいしいのです。

クチナシなんかも使っていないのですぐに色は悪くなっちゃいますが、すぐに食べきっちゃう量なので気になりません。これくらいの味と量がいまの自分には合っているんじゃないかと思います。