インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

Duolingoの2000日

スマートフォンやパソコンで言語を学べるDuolingoの連続学習日数が2000日になりました。Duolingo自身のキャッチフレーズは「初歩から上級者まで」ということですが、正直に申し上げて「上級」の内容を欲している方にはかなり物足りないのではないかと思います。

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ただし私のように、中学校レベルの英語を繰り返し練習したいという人にとっては、とても便利なアプリです。実際のコミュニケーション(聴いて話す)にどれだけ活かせるかは心許ないですが、5年以上毎日通勤時間や隙間時間に取り組んできて、少なくとも中学校レベルの英文を瞬時に組み立てることはできるようになりました。

畢竟、外語の、特に聴いて話す部分で必要なのは、ひとつは語彙量と、もうひとつは文法が「肉体化」されているかどうかです(もちろんその大前提として母語できちんと思考できることが必要なのは言うまでもありませんが)。Duolingoはその基礎的な文法を手を替え品を替えながら身体にたたき込む道具としてはとても有用だと思います。

もうひとつ、語学は基本的に人と比べたり人と争ったりすべきものではないのですが、Duolingoで設定されている「リーグ」は学習のモチベーションを持続させるのに適度な刺激になります。ちょっと油断していると下ののリーグに陥落してしまい、そこから上のリーグに上がるためにはかなり努力しなければなりません。こうして毎日ある程度の練習量を自然な形で自らに課すことができます。

現在は上述した「肉体化」をもう少し補うために、横山雅彦氏と中村佐知子氏の『英語のハノン 初級』にも継続して取り組んでいます。この本にも冒頭にこんなことが書かれています。

会話の「意味」に集中できるためには、英語の「形」=「文法」が、それを意識せずにすむようになるまで内在化されていなければなりません。

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英語のハノン 初級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル (単行本)

確かに、自分が中国語を学んできた経緯を振り返ってみても、文法を考えながら文を組み立てて話していた段階から、徐々にそれを無意識のうちに、あるいは自動的に紡ぎ出せるようになった(肉体化・内在化)段階にいたって、ようやく自分の話したい内容に注力できるようになったような気がします。

その「話したい内容」を支えているのはもちろん語彙力と、母語によって培われた思考です。つまり自分にとっての語学の「戦略」としては、話したいことを話せるようになるために、まずは文法の肉体化(語学によってはその前に発音の習得)を目指すというのが最初の目標になります。そのための道具としてDuolingoはとても使いやすく長続きしやすいアプリではないかと思います。

ところで、これもほそぼそと続けているフィンランド語は……とにかく文法が難しすぎて、まだそれを肉体化する練習にすらたどり着けていないという感じです。Duolingoのフィンランド語版にも継続して取り組もうと思っています。