インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

質問する奴は偉い

「最初に質問する奴は偉い」。Twitterのタイムラインにこんなツイートが流れてきました。いやあ、本当に素晴らしい。同感です。

本邦では「同調圧力」ないしは「空気を読む」などのお家芸(?)のおかげで、最初に質問したり意見を言ったり、つまり「口火を切る」ことがはばかられるような雰囲気があります。でも、自分が教える立場に立ってみると、学生さんからまったく質問が出ないというのは、本当に寂しいことなんですよね。ほとんど心が折れそうになるくらいに。

だから、クラスにとても活発に質問をしてくれる学生さんがいると、それだけでこちらも救われるというか、やる気が出ます。Zoomなどのオンライン授業では、学生さんは基本音声をミュートにしていますから、ただでさえ質問や意見が出にくい環境です。そんな環境で、何も反応のないたくさんの顔が写ったグリッドを前に延々ひとりで喋っているのは、本当に辛いです。

もちろん、質問が出るような魅力的な授業をしていないからじゃないかというご批判は甘んじて受けます。それは今後とも精進いたします……ということで。ただ一方で、だから自分が生徒の側になった場合にはできるだけ質問や意見を出そう、自分から口火を切るようにしようと心がけてはいます。

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https://www.irasutoya.com/2018/02/blog-post_163.html

中国語に“拋磚引玉”という成語があって、私は大好きな言葉なのですが、これは自ら先に“磚(れんが)”を投げ込んで、他の人の“玉(ぎょく)”、つまり貴重な意見を引き出すという意味です。つまりまずは僭越ながら議論のたたき台となるような稚拙な意見を申し上げますから、ぜひみなさまのご高見をお聞かせ願いたいという謙遜の表現なんですね。

現在通っているフィンランド語の教室も、コロナ禍のあおりを受けて全面オンライン授業です。私はもちろん基本的には音声をミュートにしていますが、それでも先生が説明するたびになるべく大きくうなずいたり、「○○ですよね」などとクラス全体に呼びかけられた際には、スペースキーでミュートを一時解除にして「はい」とか「わはは」か「そうですね〜」などと声を出すようにしています。

また数人ずつブレイクアウトルームに分かれて、文章の読解をする時間もありますが、そのときも率先して「はい、じゃあ始めましょうか」とか「じゃあ〇〇さん、どうぞ」とか発言するようにしています。以前は私も「人並み」に空気を読んで慎ましやかにしていたのですが、そうするとみなさん本当に空気を読み合って、誰も何も言葉を発しないという時間が生まれたりするのです。実際には数秒から十数秒ですけど、私はその無言の重みにちょっと耐えられません。

……しかし。

もうひとつ、Twitterのタイムラインでよく見かけるのが「語学教室における中高年男性のマウンティング問題」です。「自分は語学ができるアピール」なのか、やたら質問をしたり、講師に挑んだり、クラスの場を仕切りたがったりする中高年男性が「ウザい」と。う〜ん、私もフィンランド語教室ではこれに似た存在のように思われているのかしら。難しいなあ……。