インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

昨年やめたもの三つ

お酒

昨年の夏に「ソバーキュリアス」という言葉に出会って、ふっつりとお酒を飲まなくなりました。それまでにも何度もやめようと思って休肝日を設けたり、飲酒量をセーブしようとして一度も成功しなかったのに、「ソバーキュリアス」という言葉ひとつであっさりとやめることができたのはとても不思議です。

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まあ年をとって、もうかつてのように飲めない身体になっていたという面も大きいと思います。さらにお酒の量がすぎるとそのぶん体調も悪くなることは経験的にわかっていました。それでも習慣を変えるのはなかなか難しくて先送りにしてきたわけですが、まあなんというか「機が熟した」のでしょう。

お酒をやめてから、当然ですが体調がとても良くなりました。一番驚いたのは長年悩まされてきた軽度のアトピー性皮膚炎がほとんどなくなってしまったことです。背中や頭皮などに常にあった湿疹が全部消えてしまいました。それからこれも当然のことですが、酔わなくなったので読書や勉強に使える夜の時間が大幅に増えました。

Twitter

これもずいぶん前からやめようと思いつつ踏み切れなかったのですが、ついにアカウントを消去しました。Twitterはアカウントを消した後も一ヶ月間だけは復帰の手続きを取ることができる(それをすぎると完全に消滅する)ようになっていて、もうすぐその一ヶ月が経過しますが、このまま葬り去ろうと思っています。

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Twitterをやめたことで、やはり有効に使える時間が増えました。いわゆる「注意経済」に触発されて無駄な出費をすることも減ったように思います。いまでもパソコンに向かうとなんとなく「手持ち無沙汰」な感じがして、ついニュースサイトなどを巡回したりしていますが、それだけかつてはTwitterで無駄に時間を費やしていたという証拠ですね。

LastPass

様々なウェブのサービスを利用するときに、その都度IDやパスワードを入力するのが面倒で、LastPassを利用していたのですが、入力してあったデータをすべて消去して、LastPass自体も退会しました。現在はGoogleにも同じような機能(パスワードマネージャー)があり、新しくIDやパスワードを入力するたびに「保存しますか?」と聞いてきますが、そうやって保存したものもすべて削除しました。

LastPassにせよGoogleのパスワードマネージャーにせよ、たぶんセキュリティはしっかりしてはいるのだろうと思います。それでも銀行口座を含め、ありとあらゆるこうした情報をネットに丸投げで置いておくのはやはりリスクが大きすぎると判断しました。LastPassをやめるのに合わせて、様々なウェブサービスの会員登録も退会しました。LastPassを使うことで、こんなにもたくさんの(そしてその多くが不要か、長らく使っていない)サービスに登録していたのだなと改めて驚きました。

こうしたパスワード入力サービスを使わなくなると、たしかに不便ではあります。それでも、そもそもウェブのサービスを必要以上に便利に使いすぎることそのものが「注意経済」の虜になっていることの裏返しなんですよね。そしていまは「あっ、これほしい!」と思ってウェブの販売サイトに行き、購入しようとするときにパスワードなどの入力を求められると、一瞬そこで作業が止まります。そこで改めて「本当にこれは必要なものなのか」と自問することができる。これは私にとっては意外に効果的でした。

いろいろとやめたぶん増えた時間や使わなくて済んだお金を、今年新たに始めることに使いたいと思っています。

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https://www.irasutoya.com/2016/03/blog-post_264.html