海外へ行くときは、たいがいWi-Fiのルータをレンタルしています。先日台湾へ行ったときも、空港で借りて空港で返せるルータを借りました。
台湾では、ホテルやカフェなどでたいがいフリーWi-Fiが使えるので、あまりレンタルする必要もないほどなのですが、街中やWi-Fiがない場所でも紙の地図やガイドブックを持つことなく「ストレスレス」で検索をしてあちこちへ動きたいので、まあそれほど高いレンタル料でもないしということで、必ず借りています。
と、出発前にレンタル会社からDMが届きました。「今回の台湾渡航にカンタン翻訳機iliを持っていきませんか?」と、携帯音声翻訳機*1「イリー」をおすすめする広告です。
なるほど、このようにレストランで「これが食べたい」と言えば“我想吃這個”と訳してくれると。この「イリー」は、旅行会話に絞って、しかも双方向の通訳ではなく一方向のみ(日本語から英語・中国語・韓国語)に特化し、ネット接続なしにオフラインで使える「ウェラアラブル端末」だそうです。なかなか考えられた開発コンセプトです。これなら確かに、紙の旅行会話集などを持っていくよりはるかに便利そう。
さらにはこの写真のように、頼んだものと違う料理が出てきたときも「イリー」があれば安心です。
「頼んだ料理と違います」と言えば“你差,我問菜”と訳してくれる。おっと、これは意味不明の中国語です。あえて訳せば「あんたはひどい、私は料理を問う」とでもなりましょうか。
う〜ん……ストレスなく使えるようになるためには、もう少し時間がかかりそうです。でもこうした技術はいまや日進月歩ですから、近い将来にはとても役立つ道具に進化するかも知れません。一日数百円のレンタル代だそうですから、次回は私も借りて色々と試してみようかな。
ところで、音声翻訳機はまだ発展途上だとしても、せっかくのDMに上記のような明らかな「誤訳」を載せてしまうのは商売上よろしくないと思うんですけど、プロの翻訳者やネイティブスピーカーのチェックは入っていないのでしょうか。ほんの少しのコストで広告の信頼度もぐっと上がるのに、もったいないではありませんか。
チェックが入っていないといえば、こちらのCMも。
この「炒青菜」と「天津飯」の奇妙な発音も、ほんの一日、いや数時間程度でも中国語教師やネイティブスピーカーを雇って発音をチェックし、指導してもらえば、SNSの中国語クラスタを爆笑の渦に巻きこまなくて済んだのに、残念でなりません。
*1:「通訳機」といわず、わざわざ「音声翻訳機」というのがおもしろいです。