インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

しまじまの旅 たびたびの旅 121 ……荒天、疲労レス、読書

沖縄に来てから今日でまるまる一週間、その間ずっと荒天が続いています。そのうち半分以上は暴風雨で、なおかつその半分以上は停電と断水の中で過ごしました。いったいこれはなんの罰ゲームなのというレベルですが、天気に文句を言ってもしかたがありません。ブーメランのように戻ってきた台風6号は徐々に沖縄から離れつつはあるようですが、今のところ外出をためらうほどの暴風雨のままです。

昨日は利用している宿泊施設のスタッフさんから、ふたたび停電する可能性があると告げられました。さいわい今のところはそこまで至っていませんが、万一に備えてふたたびバスタブに水をためました。そんななか、屋内でじっとしていてもつまらないので、本を読んだり、フィンランド語と英語のオンライン授業に出たり、あとは洗濯や炊事をして過ごしています。えーと、これだと東京での普段の暮らしとちっとも変わらないんですけど。

でも、ひとつだけ普段とは明らかに違うことがあります。それは普段つねに悩まされているあのどうにもならないほどの疲労感や倦怠感がほとんど感じられないことです。普段はとにかく身体が疲れていて、とくに午後になると無意識のうちに「疲れた」や「しんどい」を連発して周囲の同僚をあきれさせているのですが、休みに入ってからはあの電池がもうすぐ切れそうな感じの極めて不快な疲労感がありません。停電や断水でかなりまいっているときでさえ。これはもう明らかに、仕事で相当に無理をしているということなのでしょう。いわゆるストレス性疲労というやつかもしれません。

もともと今回の旅行は、そんな個人的には“前所未有(未だかつて無い)”な疲労感を覚えて続けていたことから、もう自分はこの先そんなに長くないだろうなと思ったことがきっかけでした。それならこの世を去る前に後悔しないよう、できる限りいろいろと思い出を作っておこうと思ったのです。でも、当初に思い描いていたような休暇にはまったくなっていないけれど、やっぱり仕事で無理をしすぎているんだな、いまの仕事のやり方が自分の心と身体のあり方にあっていないんだなと改めて認識できたことは収穫でした。

今日は田坂広志氏の『死は存在しない』をずっと読んでいてもうすぐ読み終わるので、次は坂本龍一氏の『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』に取りかかります。でもこれもすぐに読み終えそうなので、もう少し風雨がおさまったら近くのイオンモールにある大きめの本屋さんに行って(ウェブサイトによるとこんな荒天でも営業中だそう)また何冊か本を仕入れてこようと思っています。電子書籍なら外出する必要もありませんが、少しは身体を動かさないと別の疲労が溜まりそうですし、そもそも私はマンガ以外は電子書籍で読むことが苦手な「体質」なのです。


死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説


ぼくはあと何回、満月を見るだろう