同僚の英語の先生に、この記事を教えてもらいました。「ダムフォン（Dumb phone）」に関するレポートです。ダムフォンという呼称は、スマートフォンの対極に位置するようなダム（dumb：バカな、間抜けな）な携帯電話という一種の諧謔。本当に必要な機能だけに絞った携帯電話に乗り換えることで、スマートフォンに溢れかえる刺激や誘惑から自分を守り、取り戻そうという積極的な意志をも含んでおり、いわゆる「デジタルデトックス」の一環として使い始める人が増えているのだとか。
スマートフォンの登場（初代iPhoneの発売）から約15年、ついにこうした揺り戻しがきたか〜と非常に興味深く受け止めました。“dumb phone”で検索して見るとものすごくたくさんの記事が見つかり、世の中にスマートフォン疲れをしている人が急増しているのだろうなと気づかされます。
For example, maybe you're suffering from phone addiction, and need a digital detox. In that case, a simpler phone that doesn't let you access social media will be a preferable option. If you're buying for elderly, tech-challenged grandparents, a basic phone will be easier to use, so again that can make it a better choice.
たとえば、スマホ中毒に苦しんでいてデジタルデトックスが必要な場合、ソーシャルメディアにアクセスできないシンプルな携帯電話がおすすめです。ハイテク製品に弱いお年寄りのために買う場合も、こちらの方が使いやすく、よりよい選択になるのではないでしょうか。
Best dumbphone in 2023 | Digital Camera World
いやあ、この考え方にはとても共感します。私自身、ここ数年来Twitterをはじめとしたほとんどのソーシャルメディアから降りてしまうことで、ようやく自分の時間を取り戻しつつあることを実感しています。また「アテンション・エコノミー（注意経済）」から一定の距離を置くことがいかに大切かも痛感しています。ダムフォンがじわじわと浸透しつつあるという状況は、同じように考えている人が多いことを再認識させてくれて、とても心強く感じました。
現在の私は移動中にスマートフォンのアプリを使い倒しているので、すぐにダムフォンには移行できないかもしれません。でもそうしたアプリを使うのはパソコンだけにして、少なくとも移動中はスクリーンタイムを設けず、例えば紙の本を読む、あるいはあれこれと想像をめぐらせる時間にあてる……というのはなかなか心地よさそう。
もっとも今は紙の本を読みながらもしょっちゅう検索し、想像をめぐらせる場合も思いついたなにがしかをすぐに検索にかけることが習慣になっています。15年近く培ってきたスマートフォンと密接かつ不可分の生活習慣を変えるのは並大抵のことではないかもしれません。それでもたとえばこの“Punkt MP02”みたいな、ガラケーとはぜんぜん違うコンセプトのシンプルなダムフォンには、とても惹かれるものがあります。
