インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

お金を払う側だけれどもお礼を言う

年末の大掃除シーズンを迎え、仕事の合間に不用品の整理をしています。先週末は書籍を大胆に「断舎離」してネットの古本屋さんに段ボール箱で三箱ぶん送りました。集荷に来てくれた宅配便のお兄さんも、さすがに三箱いっぺんに持って行けそうになかったので(私の部屋はアパートの三階です)、私も一箱抱えてアパートの下に停めてあった集配車のところまで持って降りました。

お兄さんは恐縮してらしたけど、まあこれくらいのお手伝いはしますよね。私はその昔、九州でみかんの産直事務所をやっていて、出荷の最盛期は毎日数百という単位で段ボール箱を動かしていましたから、重い段ボール箱の抱え方は割と上手なのです。……って、いまは腰痛持ちなので無理は禁物ですが。

宅配便のお兄さん(ときにおじさん)にもいろいろな方がいますが、このときのお兄さんはとても感じの良い方でした。下まで持っていったときに、ちゃんとお礼をおっしゃる。「ありがとうございます、助かります」って。こちらは集荷をお願いしている立場ですから、別に感謝されなくても気になりませんが、それでもお礼を言われるとうれしいです。しかも夜遅い時間帯で(その時間しか自宅にいないので時間指定したのです)けっこう疲れてらっしゃるでしょうに。

荷物の集配をしに来る方の中にはすごくぶっきらぼうな方もいますけど、まあ肉体労働の大変さはそれなりに知っているのでスルーするようにしています。私もものすごく短気で、なおかつ「テンパりやすい」性格なので、あの産直事務所の繁忙期にはきっといろいろな方面でぶっきらぼうな対応していただろうなといまにして思います。

宅配便の方への対応という点で、もうひとつ個人的にやっているのは、荷物を受け取った後ドアを閉めて、そのあとお兄さんが階段を降りていってからカギを閉めるというものです。もしくは音がしないようにそーっと閉める。何を言っているんだこいつは、と思われるかもしれませんが、ドアを閉めてすぐにカギをガチャっとかけられるのって、なんとなく感じ悪くありません?

これも学生時代に八百屋さんの配達のアルバイトをしていて、よくそういう対応をされて嫌な感じがしていたので。あれって、「はい、もう用済みでしょ、早く帰って」って言われているような気持ちになるんですよね。いずれも考えすぎなのかもしれませんけど。

サービスというのは、サービスを提供する側と、そのサービスにお金を支払う側は、基本的に対等であるべきだと思っています。だからこちらが客側(お金を支払う側)だからといってエラそうに振る舞うのはなんだかイヤなんですよね。飲食店の店員さんだって、スーパーのレジ係さんだってそうです。だからなるべく短くともお礼の言葉を言うようにしています。

f:id:QianChong:20211220190853p:plain
https://www.irasutoya.com/2018/01/blog-post_729.html