インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

フィンランド語 147 …まだ初級

先日、今年最後のフィンランド語講座に出てきました。オンラインでの授業です。コロナ禍に突入してからこちら、ずっとオンラインなんですけど、考えてみればフィンランド語を学びはじめた頃はカルチャーセンターの小さな教室で、肩寄せ合うような少人数のクラスでした。あれからもう三年以上、今度の春がやってくると丸四年も学んでいることになります。はやいなあと思います。でもいっぽうで、コロナ禍のこともあってことのほか遠い昔のようにも感じます。

私は朝日カルチャーセンターの横浜教室で学んでいるのですが、先日は事務局の方がオンライン授業にいらして、更新手続きの説明とクラス名変更についてのお知らせがありました。これまで「初級Ⅱ」というクラスだったのですが,来年一月からは「初級Ⅲ」になります、と。四年近くも学んできてまだ「初級」なんですから、なんという遅々たる歩みかと思います。もちろん四年近くと言ったって、週に一度のクラスなんですからむしろ当たり前なのかもしれませんが、それでもその文法の複雑さから「悪魔の言語」と称されるフィンランド語ならでは、ではあります。

しかしですね、私のような「初級」段階の分際でこんなことを言うのもおこがましいのですが、最近はだんだんこの言語の全体像がつかめてきたような気がしています。もちろんまだほとんど話せない状態ですし、作文をすれば何時間もかかりますし、リスニングをやっても数字すら聞き間違えるレベルなのですが、すくなくとも「悪魔の言語」というほど難解極まりないというイメージは薄らいで来ました。

フィンランド語はとにかく動詞の活用や名詞・形容詞などの格変化がすさまじいのですが、ごくごく少数の例外を除くとかなり規則的に変化します。そのありようは、悪魔的で摩訶不思議なところはほとんどなく、むしろ数学や物理の世界のようにきちんとルールに則って答えが出るようになっている。ネイティブスピーカーはそのルールが肉体化されているわけで、私たち非ネイティブもそのルールを体現できるようになるまで繰り返し練習すればいい。要するにちゃんと道筋は見えているのです。

もちろん人間の言葉ですから、ネイティブスピーカーのフィンランド語の大海にはルールから外れたところにあるものも豊富にあるはずですが、少なくとも非ネイティブが操る、スタンダードなフィンランド語をそれなりに習得するのは不可能ではない。最近はそう思えるようになってきました。これまで何度も「こんなに難しいの、もうやめてしまおうかな」と思ったんですけどね。

まああくまで趣味ですから、これからもマイペースで学んでいこうと思います。いまのところ教科書『Suomea Suomeksi 1』本文の音読と、本文の日本語訳を確かめてからフィンランド語で書いてみるのと、それに『フィンランド語トレーニングブック』の問題を一章ずつ解くというのを日課にしています。それから週に作文を一本書く。

先日の授業では先生から『Suomea Suomeksi 1』と『2』に出てくる単語は最低限覚えてほしいと言われました。いままで『1』 の単語は全部拾ってQuizletで覚えてきたのですが、『2』は未着手でした。この冬休みから取り組もうと思っています。

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