インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

フィンランド語 80 …日文芬訳の練習・その14

先日Twitterで見かけたすてきなエピソードを元に作文をしてみました。フィンランド語教室の先生によると、『ムーミン』は日本ではどちらかというと子供向けの童話という扱いですが、フィンランドではむしろ大人向けの思想書哲学書という位置づけなんだそうです。

知人が『ムーミン』のこんなエピソードを教えてくれました。スナフキンが道で拾った靴を履いていました。ムーミンがその理由を聞くと「人の靴を履くと人生が変わるかなって」と答えました。「それで、どうだった?」「歩きにくいだけ」と言ってスナフキンは靴を捨てました。誰も他人の人生を生きることはできません。とても大切な戒めだと思います。


Eräs tuttava kertoi minulle tällaisen jutun Muumi-tarinoista. Nuuskamuikkunen on pannut kengät jalkaan, jotka hän oli löytänyt kadulta. Muumipeikko kysyi syyn, hän sanoi:“Jos käytän toisten ihmisten kenkiä, elämäni muuttuisi.”“Kuinka se meni?”“On vain vaikea kävellä.” Nuuskamuikkunen sanoi niin ja heitti kengät. Ei kukaan voi elää toisten elämää. Luulen, että se on erittäin tärkeä varoitus.


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スナフキンが道で拾った靴を履いていた」というのを最初は“Nuuskamuikkunen on käynyt kengät, jotka oli löytänyt kadulta. ”と書いたのですが、“Nuuskamuikkunen on pannut kengät jalkaan, jotka hän oli löytänyt kadulta.”と直されました。なるほど「靴を履く」は“panna kengät jalkaan”つまり「足に靴を置く」というふうに表現するんですね。

追記

ところで、現在授業はすべてZoomを使ったオンラインになっているのですが、授業開始前にログインして待機していたら、先生のホワイトボードにこんなことが書いてありました。

動詞→名詞→形容詞・指示代名詞を名詞と同格にする(名詞がなくなるまで繰り返す)→副詞・接続詞

おお、これはたぶん作文をするときの手順ですね。まず動詞を決める。もちろん動詞が決まるためには人称が決まっていなければなりません。これは英語の作文でも同じで、まずは「誰がどうする」というのを決めちゃうんですね。次に名詞を決める。多くの場合これは目的語になります。そして名詞を修飾する形容詞や指示代名詞を名詞の格に合わせる。ここはフィンランド語の真骨頂で、加算か不可算か、単数か複数かを吟味することになります。そして最後に格変化しない副詞や接続詞を足すと。

こうした手順をネイティブ・スピーカーはほとんど無意識に行っているというのがスゴいですね。それこそが母語の強みです。この手順を参考にして、さらに作文の練習を続けていこうと思います。