インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

フィンランド語 41 …動詞の「棚卸し」その2

授業では引き続き動詞の「棚卸し」をやりました。一つの動詞をめぐって……

・現在形の肯定と否定
・過去形の肯定と否定
・現在完了形の肯定と否定
・過去完了形の肯定と否定
・命令形二人称単数の肯定と否定
・命令形二人称複数の肯定と否定
・第三不定
・第四不定詞(動名詞

……をどんどん作っていくのです。先生からは、実際に話すときにはいちいち「作り方はどうだったかな」と教科書やノートを見るわけにはいかないので、何も見ずにこれらが作れるよう繰り返し練習してくださいと指示がありました。

先生によれば、これでフィンランド語の「時制(テンス)」はすべて出尽くしたそうです。そうか、フィンランド語には動詞の未来形がないんですね。現在形で言って、文章に未来を表す言葉が入っていれば(例えば「huomenna:明日に」)即未来形になると。これは中国語でも同じですね。

棚卸しをやってみて分かったのは、現在の私の弱点は「過去形の否定」と「命令形複数」だということでした。

過去形の否定は否定辞「en 〜 eivät」の後ろに動詞の過去分詞がつくのですが、それを忘れて「否定辞+動詞の過去形」で済ませちゃってました。

lukea(読む・学ぶ・専攻する)

Minä en lukenut Me emme lukeneet
Sinä et lukenut Te ette lukeneet
Hän ei lukenut He eivät lukeneet

命令形複数肯定は、動詞が① VA、AtAutA、otA、itA タイプの場合は語尾の綴りをひとつ外して「kaa / kää」をつけ、②それ以外のタイプの場合はふたつ外して「kaa / kää」をつけます。否定は「Äikää」の後に語幹+「ko / kö」

Lukekaa ! Älkää lukeko !

あと大事なポイントとして「過去分詞」と「命令形複数」だけは「kpt」の変化がないということ、第三不定詞が表す代表的な意味「massa(〜している)」、「masta(〜してから)」、「maan(〜するために)」、「malla(〜することで)」、「matta(〜することなしに)」を覚えること、さらにふだん「tehdä(する・作る)」と「nähdä(見る・会う)」は元の形の「tekea」「nakea」、つまり「VAタイプ」として扱うところ、過去分詞と命令形複数では「dAタイプ」として扱うという点でしょうか。

過去分詞単数 過去分詞複数 命令形複数
tehnyt tehneet tehkää !
nähnyt nähneet nähkää !

棚卸し作業の手順

これらを踏まえて動詞の棚卸しをする際の手順も教わりました。「tietää(知る)」でやってみます。

1.現在形肯定を作る。

Minä tiedän Me tiedämme
Sinä tiedät Te tiedätte
Hän tietää He tietävät

2.三人称複数の「vät」を外した形から第三不定詞と第四不定詞(動名詞)を作る。

第三不定詞内格 tietämässä
第三不定詞出格 tietämästä
第三不定詞入格 tietämään
第三不定詞所格・接格 tietämällä
第三不定詞欠格 tietämättä
第四不定詞(動名詞 tietäminen

※この他にもまだまだ作ることができる形があり、それらはこの先で学ぶそうです。

3.現在形否定を作る。

Minä en tietä Me emme tietä
Sinä et tietä Te ette tietä
Hän ei tietä He eivät tietä

4.命令形を作る。

肯定 否定
単数 Tietä ! Älä tietä !
複数 Tietäkää ! Älkää tietäkö !

5.過去形肯定を作る。

Minä tiesin Me tiesimme
Sinä tiesit Te tiesitte
Hän tiesi He tiesivät

6.過去形否定を作る。

Minä en tiennyt Me emme tienneet
Sinä et tiennyt Te ette tienneet
Hän ei tiennyt He eivät tienneet

※「tietää」の過去分詞は例外的な作り方ですが、通常の作り方で「tietänyt / tiedäneet」としてもOKだそうです。

7.過去形否定で出てきた過去分詞を使って現在完了形(肯定・否定)と過去完了形(肯定・否定)を作る。

Minä olen tiennyt Me olemme tienneet
Sinä olet tiennyt Te olette tienneet
Hän on tiennyt He ovat tienneet
Minä en ole tiennyt Me emme ole tienneet
Sinä et ole tiennyt Te ette ole tienneet
Hän ei ole tiennyt He eivät ole tienneet
Minä olin tiennyt Me olimme tienneet
Sinä olit tiennyt Te olitte tienneet
Hän oli tiennyt He olivat tienneet
Minä en ollut tiennyt Me emme olleet tienneet
Sinä et ollut tiennyt Te ette olleet tienneet
Hän ei ollut tiennyt He eivät olleet tienneet

……と、これで棚卸しの手順が一通り終わりました。今学んでいる教科書にはおよそ150個ほどの動詞が出てくるのですが、そのすべてでこの変化ができるようにしてくださいと指示がありました。そして、とりわけ動詞の原形を覚えること、その他の単語もできるだけ暗記するように言われました。フィンランド語は単語の変化が激しいですが、それでも単語の「元の形」をたくさん覚えていることはコミュニケーションでも力を発揮するのだそうです。畢竟、単語の羅列でもある程度まで意思の疎通はできるからです。はい、引き続き頑張ります。

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Minä menen ravintolaan tapaamaan ystävää.