先日、留学生の通訳クラスで配った資料に、中国野菜の「タアサイ(ターサイ)」が出てきました。ところが華人留学生(中国語圏の留学生)のみなさん全員が「タアサイって何?」という反応だったので、へええ、と意外に思いました。中国大陸からの留学生(北方も南方も含めて)も、台湾からの方も、香港やマカオからの方も、とにかく全員が「知らない」というのです。
日本のスーパーでもよく売ってますよね、買ったり食べたりしたことはないですか、と聞いても、一様に「さあ……?」という感じで、とにかく暖簾に腕押しという感じ。それでみなさんすぐにスマホで検索し始めたのですが、例えばWikipediaに“塌棵菜(學名:Brassica narinosa)為十字花科蕓薹屬下的一個種,又名瓢兒菜、塌古菜、烏塌菜(江蘇)、塌菜、塌地松、黑菜等”という別名の説明があっても「う〜ん、聞いたことない(or 食べたことない)」という方ばかりでした。
まあウチの学校の留学生だけで一般化できないとは思います。というわけで真相は依然謎のままなんですが、ひょっとしたらタアサイは中国原産ではあるけれど、現地ではあまり栽培されなくなって、逆に日本でポピュラーになった野菜なのかもしれません。う〜ん、私は中国の市場で見かけたような気もするんですけど、そういえば定番の“炒青菜(青菜炒め)”でもタアサイが出てきたことはあまりないような気がします。
ネットで検索してみても、詳しい事情はあまりわからず。中国語圏におけるタアサイ事情にお詳しい方、ぜひご教示ください。
ところで私、タアサイのように葉っぱが平らに広がる「ロゼット系」の野菜が好きで、いまのこの時期は「ちぢみ雪菜」というのをよく買っています。これを油揚げと一緒に生姜を効かせて煮浸しにするのです。ネットで検索してみたら「仙台の『ちぢみ雪菜』などは、タアサイが寒い地方で順化していき地方独自の野菜となった、甘みのあるタアサイ」という記述に出会いました。そうだったのか! 初めて知りました。