臨時で泊まっているホテルの真ん前に「沖縄料理」を看板にした居酒屋がありました。お酒はほとんど飲まなく(飲めなく)なりましたけど、せっかく沖縄まで来たのですから無粋なことは言わず、入って二品だけ注文しました。スーチカ(スーチカー)という豚の三枚肉を塩漬けしたものと、麩イリチーという麩と卵と野菜を炒め合わせたものです。
どちらもすこぶる美味でありました。とくに麩イリチーは、お麩と卵がほどよく絡まって、ちょっと形容しがたいほどのおいしさ。ニラともやしと、あと豚肉も入っていて豪華です。このお麩は東京でも手に入る車麩を戻したやつでいいみたい。帰ったら、ぜひとも再現して作ってみたいと思います。
テレビをつけると、天気予報で台風6号の接近を繰り返し伝えています。人が立っていられないほどの、あるいは家屋が倒壊する危険性すらあるほどの暴風が吹くとのこと。本来はきょう那覇空港に到着する便で沖縄に入る予定だったのですが、那覇発着便はすべて欠航だそうです。予定を早めてよかったです。借りる予定にしていたレンタカーも一日前倒しで受け取りに行きました。
お昼前までは日差しも刺すくらいだったので、車で豊見城市にある旧海軍司令部壕を見学しに行ったのですが、もうすぐ到着するというところで、前方からやってきた車の窓が開いて、おじさんが「今日は開いてないって」と教えてくれました。そりゃそうですよね、これから最大級の台風が来るんですから。あきらめて戻りかけたら、急に雨風が強くなってきました。
車を運転していても時々ハンドルを取られるんじゃないかというくらいの雨風の中、きょうから借りる予定にしていた沖縄市のウィークリーマンションに向かいました。たぶん明日はどこにも出られないので、途中で非常用の食料を買い出しにスーパーマーケットへ寄りましたが、けっこう普通に賑わっていました。沖縄の方は慣れておられるのかしら。
▲飛来物も南国ならではです。
目的地に着いたときにはものすごい暴風雨で、車のドアを開けるのにも苦労しました。大げさでなく、本当に「立っていられないほど」。かつて熊本に住んでいたとき「家屋が倒壊する危険性すらあるほど」の台風に遭遇したことがありますが、その時以来のちょっとした恐怖を味わいました。