インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

Googleのセーフブラウジング保護強化機能は有効にしません

私は私用と仕事のアカウントで日常的にGmailを使っています。仕事用のアカウントは文字通り仕事関係のメールしかやり取りをしていないためか、いわゆる「スパム」と呼ばれる迷惑メールはほとんど届きませんが、私用のアカウントには毎日のように届きます。

毎日だいたい数通ですが、日によっては10通を上回ることもあります。そのほとんどはGmailの分類機能で直接迷惑メールフォルダに振り分けられ、30日後には自動的に削除されるため、目にすることはまずありません。それでも時々興味を持って迷惑メールフォルダへ見に行ってみると、さまざまな手練手管でこちらを釣ろうとする、いわゆるフィッシングメールがたくさんあります。

【緊急】とか【ご注意】とか【重要なお知らせ】などと件名に付されたそれらのメールには、「Amazonプライムの自動更新設定を解除いたしました」とか、「三井住友信託ダイレクト」が「お客さまのお取引を規制させていただきました」とか、「PayPayカード」が「ご利用内容をご確認ください」とか、こちらに反射的な対応を促すような文言が並んでいます。

もっとも、私はAmazonプライムも三井住友信託ダイレクトも利用していませんし、PayPayは利用しているけれどPayPayカードなるものは見たこともありません。それよりなにより、これらのメールがずっと以前に作ったままほとんど利用していないYahoo!のメールアカウント宛に送られていることからも怪しさ満点です。

怪しさ満点といえば、こうしたメールの日本語がまた怪しい。「親愛なるお客様」で始まり「敬具」で終わるとか、「私たちに参加して、あなたの仕事以外の安定した収入を増やしましょう」とか、「その後、顧客が何も分からない場合は、まずオンラインバンキングアカウントにログインして確認することができます」とか、つい赤ペンを取って添削したくなるような文が多いのです……って、楽しんでる場合じゃない。

そういう迷惑メールやフィッシングメールが多いので、先日Gmailから「Googleセーフブラウジング」を有効にしませんかとのおすすめが来たときには思わず乗ってしまいそうになりました。

Googleセーフブラウジングを有効にすると、フィッシング詐欺の被害を受ける確率が低くなるそうなのですが、ただ私はこの「閲覧データをGoogleに送信する必要があります」という一文に引っかかって、ちょっとネットで調べてみました。こちらのページがとても参考になりました。

pc-hikkoshi.com

 「標準保護機能」より「保護強化機能」が優れている点は、閲覧しようとしているサイトのURLをリアルタイムにGoogleに送信して、Googleが所持している危険なサイト一覧を照合し、危険かどうかを判定しているということです。
 しかし、その一方で、「サイトのページ、ダウンロードファイル、拡張機能のアクティビティ、システム情報の一部サンプル」などの個人情報がGoogleに送信されています。
 さらに、GoogleアカウントでChromeにサインインしている場合は、これらの送信されるデータはGoogleアカウントと一時的に関連付けられて、他のGoogleアプリを利用するユーザのために活用されます。
 つまり、個人情報がGoogleに送信され活用されることによって、個人が特定されてしまう可能性があります。

なるほど〜。ご教示感謝いたします。すでにして私の個人情報はGoogleさんにかなり把握されていて、私の家族以上に私のことは知られていると思いますけど、でもこれ以上の情報提供も望むところではありません。というわけで、Googleセーフブラウジングは有効にしないことにしました。

私の場合は迷惑メールのほとんどがYahoo!のメールアカウントあてなので、この際Yahoo!のアカウント自体を削除してしまうという手もあるかもしれません。Yahoo!の諸サービスはもうほとんど使っていませんし。それから個人の検索情報をあまり収集されたくないので、最近はChromeではなくDuckDuckGoで検索することも増えました。これだってどこまで信頼できるかはわからないんですけど……。

追記

Gmailさんからは引き続きこの機能を「有効にしましょうよ〜」とのお誘いが。これはよほどGoogleさんにとって利益があるからなのでしょうね。え〜と、私は遠慮いたします。