インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

とんでけブッチー

朝、家を出て、最寄りの駅に向かっているとき、頭の中で音楽が繰り返し鳴っていることがあります。いわゆる「イヤーワーム」というやつです。おそらくはその直前に読んだ新聞やチェックしたメールの文言に触発されて、記憶の中にある曲(あるいは歌)が再生されるのでしょう。先日は紅葉の話題から楓を連想して、スピッツの『楓』が繰り返されましたし、次の日にはNHK大河ドラマの話題から『鎌倉殿の13人』のメインテーマが鳴り響いていました。

イヤーワームというのは基本的に頭の中で鳴るものですが、ときに声となって発せられることもあります。機嫌がいいときなど鼻歌を歌ったり小声で歌の一節を口ずさんだりすることがありますよね。ところが私の妻は「ときに」ではなく「つねに」声となって出てきます。もともと考えていることを脈絡なしに次から次に声に出して語りかけてくるような人で(いわゆる「脳内ダダ漏れ」というやつです)、当然ながら文脈が読めない私は「いきなりどうした?」と驚くことが多いのですが、曲や歌もその例に漏れません。

今朝はいきなり「♪とんでけとんでけブッチー」と歌っていました。聞いたことがあるけれど、それは何でしたっけ。というわけで検索してみたら、1970年代にNHKの『おかあさんといっしょ』で流れていた人形劇の主題歌でした。YouTubeに音源もありました(当時の映像は残っていないのだそうです)。


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なぜいきなり「とんでけブッチー」だったのかは分かりません。ただ、ふとしたはずみにそれまで何十年間も閉じられたままだった記憶の引き出しが開くことってありますよね。先日は「♪ドレミファソーラファ・ミ・レ・ド~」と歌っていました。ヤマハ音楽教室のCMソングですね。私が知っている限り、妻はピアノなど音楽のお稽古ごとはやったことがないはずなのですが……記憶って不思議です。


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https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009040423_00000