インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

屋外でマスクを外す

毎朝出勤前に職場近くのジムへ行っていて、一時間半ほど身体を動かしています。運動後にシャワーを浴びて着替えて、それから職場まで10分ほど歩くのですが、この時間がいちばん爽快です。特に今朝の東京のような、きれいに晴れ渡った、それでいてまだ気温はそれほど高くないときは。

少し前から私は、屋外ではマスクを外すようになりました。もともと「敏感肌」で顔がむずむずするのでマスクは大の苦手だったのですが、このコロナ禍の二年あまりはそれなりに慣れて、というか慣れざるを得ないと我慢してきました。それだけにいっそう爽快に感じます。

しかし、道行く人を観察していると、まだマスクを外して歩いている方はほとんどいませんね。数えたわけではありませんが、ほんの1〜2%という感じ。たまに外している方を見かけるとーーこれがコロナ禍下における私たちの異様な心理状態を物語っているのですがーー、何だか「ヤバそうな人」に見えてしまいます。ということは私も往来の方々からは「ヤバそうな人」認定を受けているのかしら。

でも私は、もう各自が自分の判断でマスクを外す時期にきたと「判断」しました。同調圧力の高い日本社会ではまだまだ受け入れられないでしょうけど、自分なりに海外の事例や、いろいろな知人の意見なども総合した結果です。もちろん屋内や公共交通機関内ではしっかりマスクをしますが、屋外ではよほどの人混みの中でない限り、外します。

しかし何ですね、政府も、例えば松野官房長官が記者会見で「人との距離が十分取れれば、屋外で着用は必ずしも必要ではない」との見解を示し、厚生労働省熱中症予防の観点から「屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう」と言っているのに、それでも圧倒的多数の人が聞く耳持たないんですね。
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本邦はもともとマスク大好きな国民性ですし、上述したように同調圧力の高さも夙に知られていますから、なかなか周りと違う行動が取りにくいのかもしれません。私の同僚からは「屋外と屋内でいちいちつけたり外したりするのが面倒だからじゃない?」とか「いまさらマスクを外して顔の下半分をさらすのが何だか恥ずかしいのかも」とか「特に女性はメイクを簡略化できるからかえって便利なんだよ」などの意見が寄せられました。なるほど〜。

でも同調圧力が高いということは、逆に周りがマスクを外し始めたら、一斉に雪崩を打って外すようになるのかもしれません。たぶんその変化は急激に訪れるでしょう。そのタイミングの街の光景を見るのがいまから楽しみです。その時には「ああ、これでようやくコロナ禍が収束したんだな」という爽快な解放感を味わえるのでしょうか。


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