インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

オーバーサイズの昭和のオジサン的ファッション

はてなの「増田」こと匿名ダイアリーに興味深い記事が載っていました。最近のお若い方のファッション感覚が分からないとお嘆きの、30代半ばの男性のご意見です。
anond.hatelabo.jp
わははは、「バグっている」というのが言い得て妙で、単に「カッコいい・わるい」というより、ちょっとよく理解できないというか、何かこれまでの文脈とはまったく違う要素が飛び込んできたという感じなんですよね。この変化は数年前から感じていましたが、最近顕著になっているような気がして、おっしゃることはよく分かります。

どんなファッションかはこの記事にリンクが張られているGUのスタイリング例をご覧いただきたいのですが、ひとことで言えば「オーバーサイズの昭和のオジサン」という感じ。いわゆる開襟シャツとか幅広ズボンがベースで、くすんだ色合いが多く、しかも全体に「だぶっ」としています。カバンや帽子などもどこかチープでレトロなものが好まれるみたい。

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https://www.irasutoya.com/2018/07/blog-post_57.html

私も職場で多くの若い学生さんたちに接します。私の部門は基本的に外国人留学生だけですが、キャンパスには何千人という単位で日本人学生もおり、上述したようなファッションの方をけっこう見かけます。ということは、やはりいまのファッショントレンドはこのあたりにあるのでしょうか。学生さんたちだけではなくて、20代後半から30代くらいの方でもよく見かけます。私が時々服を買う某ネットショップでも、スタッフさんが披露しているコーディネイト例の多くが、オーバーサイズの昭和のオジサン的なテイストです。

https://www.beams.co.jp/styling/?sex=M&tree=10

ざっと見ただけでも、タックのあるズボンに「シャツイン(シャツの裾をズボンの内側に入れる)」しているとか、ジャケットの裾がお尻が完全に隠れてしまうほど長いとか、いずれもほんのちょっと前まではオジサン臭たっぷりだと忌避されていたタイプの着こなしが目立ちます。

よくファッションは「サイズ感」だと言われます。どんなに色や形にこだわっていても、サイズが自分の身体に合っていないとカッコよくないと。つい最近までは「スリムフィット」や「スキニー」みたいなジャストサイズがカッコいいとされていたのに、ほんの数年でこんなに変わるんですね。

ファッショントレンドは自然発生的なものではなく、アパレル業界によって作り出されるものだと聞いたことがあります。「今年の流行色はこれ」とか「いまはこういうスタイルが流行」などというのは、実は業界が「営業的に」仕掛けているだけのものなのだと。確かにみんながみんな、ずーっと同じスタイルの服ばかり着ていたら、アパレル業界は儲からないですよね。だからかつては「カッコ悪い」とか「ダサい」と言われていたスタイルが、逆に「いまはこれ!」とばかりに復活してくるのかもしれません。

私はジャストサイズの服を着るのが好きですけど、ひょっとすると若い人たちからは「何あのオジサン、ピタピタで気持ち悪い〜」などと思われているのかもしれません。