ほぼ毎日、お弁当と夕飯を作っています。私は買い物や後片付けも含めて炊事が大好きな人間で、これまでは特につらいとも面倒だとも思ったことはなかったのですが、最近はちょっと考えを改めました。その理由は一日のうちで自分が自由に使える時間、特に自分の勉強に充てられる時間がとても少ないことに耐えられなくなってきたからです。
毎日忙しく働いていて、働くだけでは不健康なこと極まりないのでジムに通い身体を動かしていると、一日があっという間に過ぎていきます。炊事を含めて家事は不可避ですが、家事に時間を取られ過ぎていると本を読んだり勉強したりする時間がどんどん減っていきます。気がついたら一週間ろくに本を読んでいなかったということもしょっちゅうで。これではいけません。人は本を読まないとバカになります。
というわけで、食に対するこだわりを一部捨てることにしました。毎日きちんと作るのはやめて、ご飯と味噌汁とその他一品、つまり一汁一菜でよしとします。週末だけ、これまでのように楽しんであれこれ作ることにしようと。え? 出来合いのお惣菜や弁当で済ませれば、さらには外食で済ませればもっと楽になるんじゃないか? いやいや、もうああいった味が濃くて塩辛いものは身体が受けつけないのです。それにプラスチックごみが大量に出るのも心苦しい。実にめんどくさい中高年です。
そんなことを書いていたら、Twitterのタイムラインで偶然こんなのを見つけました。
日本で中華というと誰もが挙げる青椒肉絲(ピーマンと肉の炒め物)。中国でも当然家庭料理の定番なのかと思いきや、答えはノー。「家ではまず作らない」と答えた人民中国本社スタッフの理由は「仕事から疲れて帰ってきて食材を細切りにするとか無理!」#中国家庭の細切り炒め pic.twitter.com/yNyZWk6mtC
— 人民中国雑誌社 (@PeopleChina) November 20, 2020
わははは。毎日のご飯をどうするかというのはどこの家でも共通の課題なのですね。私は疲れて帰ってきた日に限って餃子が包みたくなったりする性格ですが、勉強のためにちょっとそれは我慢しようと思います。
正直、私はこれまでの人生で、炊事に飽いたり、炊事を苦に感じたりしたことは一度もありませんでした。だから今のこの、自分の心境の変化がちょっと意外ですが、反面新鮮な気持ちでもあります。何でもかんでも歳のせいにするべきではないけれど、歳をとって今まで色々とこだわっていたものが少しずつ剥がれて落ちていくという感じです。