インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

馬告入りのパイナップルケーキ

10月1日は中国語圏における「中秋節」ということで、友人から月餅ならぬパイナップルケーキが送られてきました。ありがとうございます。この友人のそのまた友人が、台湾でお菓子作りをされているそうで、その方が中秋節用に特別に作ってくださったそうです。そのおすそ分けをいただいたというわけです。

友人によれば「今、台湾では店舗を持たずに受注生産の形で菓子を作っている若い子が結構多」いのだそうで、このパイナップルケーキもそのお若い方の作だということです。確かに、店舗を持つとコストも掛かるし、実力本位で受注生産に絞るほうが展望は開けるかもしれません。ましてやコロナ禍の昨今ですから、ますます店舗を持つのはリスキーですよね。

そういえば、以前台北MTR中山駅近くの路地で、お菓子を移動販売している若い方に出会いました。この方々も店舗は持たず、受注販売したりこうして「ゲリラ的」(?)に路上で販売しているのだそうです。こうやって頑張っている若い人たちはいいなあ。応援したくなってお菓子を買いました。その後も中山駅近くに行くたびにこのあたりを歩いているのですが、あれから一度もお目にかかっていません。どうしているかな。

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パイナップルケーキと並んでもうひとつ、台湾のお菓子で大好きなのが「牛軋糖(ヌガー)」です。いろいろなお店がありますが、私は「利亞德」というお店のヌガーが好きで、台北に行くたびに買いに行きます。ここはお店があるんですけど、お店というよりは工房で、ここもネットでの受注販売がメインなのだそうです。でもわざわざ訪ねて来てくれたのだからと出荷前の在庫を販売してくださるので、そのご厚意に甘えています。

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上述したパイナップルケーキは、シンプルな通常のものと、友人の発案で台湾のスパイス「馬告」入りのもの、二種類が送られてきました。友人によれば「馬告はタイヤル族が住む山中で取れるスパイス」で、「見た目は黒胡椒に似ていますが、潰すと油が出て、レモングラスのような独特の芳香があ」るとのこと。確か、カルディで人気になっているというTwitterのツイートが何週間か前にタイムラインに流れていたような気がします。へええ、あれですか。

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さっそく食べてみましたが、ほんのりとエキゾチックな香りがして(でもしつこくなく)、とてもおいしかったです。ミンスパイとかフルーツプディングみたいな雰囲気で、なるほど、こういう様々な香辛料やスパイスを効かせた方向にパイナップルケーキが発展していくのも面白いのではないかと思いました。チョコレートなど、その方向で様々な進化を遂げていますよね。こういう若い人たちを応援するの、とても大切なことですよね。その点でも私の友人はエライ! と思います。