台湾のおみやげといえば「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」が有名ですが、昨今は東京にも微熱山丘のお店があって、しかも東京限定の薄くアイシングがかかった「りんごケーキ」のがことのほか美味で人気があったりして、わざわざ鳳梨酥を台湾から買って帰るのもちょっと心ときめきません。
それでここのところは、台湾のおいしい手作り「牛軋糖(ヌガー)」を探しておみやげにしています。有名な糖村もいいですし、ホテルオークラのベーカリーで売っているのもおしゃれなパッケージでおみやげ向きなんですけど、今回はネットで台湾の方々がお勧めしている二店に寄ってみました。
櫻桃爺爺
捷運萬隆駅ちかくの小さな本店の他に、松江南京駅ちかくにもお店があります。
ミルク味の「原味」の他に、芒果(マンゴー)、蔓越莓(クランベリー)、黑芝麻、咖啡、巧克力(チョコレート)、火山豆(マカデミアナッツ)、紅茶、地瓜(サツマイモ)……と味のバリエーションが豊富です。単品も売ってますが、四種類を取り合わせたアソートパックが何種類かあっておみやげに最適。
どれも500グラムぐらい入った大袋ばかり(下の写真の左側)なので、願わくばもう少し少量のパックがあると、よりおみやげにしやすいんですけど。このあたり、中国語圏の方々はおみやげというと「とにかく大きさ!」みたいなところがあるので、その反映かしらとも思います。
利亞德Candy's手工牛軋糖
捷運劍潭駅ちかく、承徳路が基隆河を超える橋の脇をすり抜けていった先にある目立たない小さなお店です。というか、行ってみて初めて分かったんですけど、こちらは工房で、店頭販売はほとんどやっていないよし。ネット販売がメインなんだそうです。
https://candy951007.weebly.com/
それでもネットで探して来たと伝えるとすごく喜んでくださって、出荷前の一部を分けてくれました。すみません……。味は焦糖杏仁果(キャラメルアーモンド)と蔓越莓南瓜子(クランベリーとかぼちゃの種)二種類だけで、かわいい小さな箱に入っています(上の写真の右側)。
お店はご夫婦(たぶん)二人だけで切り盛りされているようで、こちらのヌガーは手作り感満載です。ひとつひとつキャンディのように紙に包まれているんですけど、普通キャンディの包み紙って左右に引っぱると捻っているところがほどけるようになっていますよね。それがこのお店のはそうなっていないくらい手作り感満載(くだらない視点ですみません)。
お店のオーナーはかつて、六歳の次女を小児ガンのために亡くしたそうで、その娘さんのために防腐剤など一切使わない健康的な手作りヌガーを作ってあげたいというのがお店のそもそもの始まりであり「ブランドストーリー」でもあるのだとか。パッケージにもその一端が綴られています。
台湾ではヌガーを手作りする家庭も多いようで、私も留学生から「これ、うちのお手製です」と手作りヌガーを頂いたことが何度かあります。まさにそんな家庭の味で、甘さはかなり(本当にかなり)控えめで、ナッツ類多め。今のところ私はこちらのお店のヌガーが一番おいしいと思います。ヌガー以外では「堅果酥(ナッツ類を「おこし」のように固めたもの)」もかなりおいしいです。
写真があまり魅力的じゃありませんが、左側が櫻桃爺爺、右側が利亞德のヌガーです。