インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

自粛ムードの春に

昨日の朝、ブログに投稿したあと、ネットで以下の記事をつづけて読みました。いずれもこのまま社会の停滞を座視せず、普段の暮らしを取り戻そうと訴える内容です。本当に、おっしゃる通り。今回の「新型コロナウイルス」騒動、もうそろそろみんな頭を冷やして、過剰な自粛ムードにもひと区切りつけるべきではないでしょうか。なのに、うちの国の首相ったら「緊急事態宣言」にかこつけてさらに「私権の制限」をなどと言い出しちゃってます。危なかっしいったらありません。

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こういう時は誰もが詰め腹を切らされるのを恐れて、ゼロリスクないしは事なかれ主義に走ってしまうものです。でも私は一人一人が正しく怖がったうえで、うがいや手洗いなどの基本を抑えつつも、職場やコミュニティなどそれぞれの持ち場で「全て取りやめなどという思考停止をやめて、前向きにリスクと向き合っていきましょうよ」と言うべきだと思います。

私の職場でも、二年間学んできた留学生の卒業式が中止になってしまいました。でも教員から「それはあまりにも残念」という声があがり、うちの科だけでもみんな集まって、卒業式をしようということになりました。学校側にも働きかけて、校長先生から卒業証書の授与をしてもらうことになり、事務の皆さんにも生花の手配をお願いし、私たち教員は手作りで飾り物やら、写真を集めたスライドショーやら、黒板アートやらを作りました。最後には教員全員で歌を歌って……。

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実はこの時期、来年度(今年四月から)の授業計画を立てて具体的な準備に入っているのですが、私は校外での通訳実習とか、毎年秋の文化祭で取り組んでいる演劇などについて、かなり後ろ向きな気持ちになっていました。学校のカリキュラムとして位置づけられているものの、これらの活動にはとてつもなく手間がかかります。だけど、非積極的な学生も多いし、またみんなのお尻を叩いてテンションを上げていくの、なんだか疲れたな、めんどくさくなっちゃったな、今年はもう規模を縮小するか、いっそのことやめちゃおうかななどと。私は、知らず知らずのうちに自粛ムードに呑まれていたのかもしれません。社会の雰囲気ってひとりひとりの精神にも影響するものなんですね。

上掲の記事にはこんなことが書いてありました。

もうネガティブなことばかりいうテレビを消して、まちに出ると違うものが見えると思いますよ。いい加減まちに出ましょう。そして買い支え、飲み食い支えしましょう。

いいことおっしゃる。この春は私もささやかながら消費に邁進しようと思っています。どこか近場へ小さな旅行にでも行こうかな。