インタプリタかなくぎ流

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フィンランド語 55 …条件法

動詞にまつわる新しい文法事項として「条件法(仮定法)」を学びました。条件法には①現在形と、②完了時制があるそうです。授業で学んだ例文はこのようなものでした。

① Jos tietäisin, sanoisin.
 もし知っているなら、言っているだろう。
② Jos olisin tiennyt, olisin sanonut.
 もし知っていたなら、言っていただろう。

日本語だと「もし知っているなら、言っている」と後ろは通常の形で言うことのほうが多いような気がしますが、フィンランド語ではきっちり「〜なら〜だろう」と言い切るんですね。

動詞を条件法にするには、まず語幹を求めます。その語幹に条件法の目印である「isi」をつけます。このとき語幹の最後の音と母音交替が起きます。この母音交替ルールは過去形や格変化のときよりずっとシンプルで以下の三つです。

e, i + isi → e, i が消える。
aa, uo + isi → 前の a, u が消える。
oi, ui + isi → 後ろの i が消える。
※例外:käydä は語幹が kavi になる。(kavi + isi → kavisi)

このとき「kpt」の変化は起こりません。ただし「逆転」は起こります。

●lukea(読む)
語幹 luke + isi → lukisi(k → × の変化なし)

lukisin lukisimme
lukisit lukisitte
lukisi lukisivat

三人称単数は語尾を伸ばさず「isi」のままというのがこれまでと違うところです。

●ajatella(考える)
語幹 ajatele + isi → ajattelisi(t → tt の逆転あり)

ajattelisin ajattelisimme
ajattelisit ajattelisitte
ajattelisi ajattelisivat

条件法は「もし〜ならば」という仮定なので、ときに丁寧な表現にもなるそうです。

Saanko kupin kahvia?
コーヒーを一杯ください。
Saisinko kupin kahvia?
もしよろしければコーヒーを一杯もらえますか。

普通は上で十分だそうです。特に目の前にコーヒーがあることが自明なシチュエーション、例えばカフェとかコーヒースタンドとかなら。でもコーヒーがあるかどうか分からない場合には、「もしコーヒーがあれば、もらうことはできますか」的にへりくだった表現になると。そういえば以前定型句を覚えていたときに“Voisitko auttaa minua vähän?(もしよろしければ、私を少し助けてくれますか=手伝ってくれませんか)”というのがありましたけど、これも“voida(可能だ、できる)”の条件法で、より丁寧な表現だったわけですね。

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Jos minulla olisi rahaa, matkustaisin Suomeen.