インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

マスクをしない理由

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が連日マスコミで伝えられる中、往来ではマスクをしている人の姿が目立ちます。目立つどころか、マスクをしていない人のほうが少ないくらい。マスクをせずに混雑した電車やバスに乗って、うっかり咳きこみでもしようものなら、周囲から白眼視されかねない状況です。

そんな中、私はといえばマスクをしていません。学校で働く周囲の同僚、特に教師のみなさんもマスクをしていません。マスクをしていると授業ができないからです。生徒の中にはかなりの割合でマスクをしている人がいますが、「語学訓練なのでマスクを取ってください」と言うわけにもいかず、自由にしてもらっています。

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https://www.irasutoya.com/2016/10/blog-post_719.html

私がマスクをしない理由は二つあります。ひとつは、現時点で健康な人がマスク、それもN95のような高機能(呼吸がしにくいほど)マスクではなく一般のガーゼや不織布製のマスクをするのはほとんど無意味だと知っているからです。毎年流行するインフルエンザの予防と基本的には同じですが、こうした感染症の感染経路は「接触感染」と「飛沫感染」です。ネットをちょっと検索するだけでさまざまな情報が手に入りますが、マスクは基本的に感染している人が飛沫を他の人にかけないため措置なのです。

kaigyou-turezure.hatenablog.jp
uniunichan.hatenablog.com

私がマスクをしない、というか「できない」もう一つの理由は、痒くなるから。軽いアトピー性皮膚炎を持っている私は、顔の肌に何かがぴたっとくっついていると、すぐに痒くなるのです。このためマスクのようなものは一分とつけていられません。二年前、インフルエンザに感染したときは、他の人にうつさないようマスクをしていましたが、あれは辛かった……。

よくヘアサロンで洗髪してもらうときに顔に薄い紙やタオルなんかが置かれますよね。あれもかなり苦手で、いつも拳を握りしめて耐えています。台湾に住んでいた時、通っていたヘアサロンではコピー用紙みたいな腰のしっかりした紙の一端に両面テープがついているようなものを額にピッと張ってくれました。額からまっすぐに顔を覆う庇が出ているような形になって、あれは快適でした。肌についている面積もとても小さいですし。ああいうの、日本でも導入してくれないかしら。

閑話休題

ニュースではマスクの品薄や、通販サイト・フリマサイトにおける不当な高値などの情報が伝えられていますが、いま私たちがすべきことは、不安にかられてマスクの買い占めに走ることではありません。健康な人がマスクを買い占めることによって、本当に必要な人――インフルエンザなどの感染症にかかった人、あるいはこれから増える花粉症などの人――にマスクが届かなくなる可能性だってあるのです。

またマスコミは連日「ダイヤモンド・プリンセス」号の集団感染ばかりセンセーショナルに報道していますが、あの閉鎖空間で濃厚接触が起こったがゆえの感染を除けば、現在日本国内で新型コロナウイルスによる肺炎が爆発的に広がっている状況はありません。「正しく知り、正しく怖がる」ことをひとりひとりが心がけたいものだと思います。

追記

厚生労働省ホームページの一般向けQ&Aでは、このように書かれています。

問10 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?
マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクをつけましょう。
予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていません。

www.mhlw.go.jp