腰痛と肩こりの解消を目指し、パーソナルトレーニングのジムに通い始めて二年あまり。腰痛は今でも時々襲ってきますが、それでも能動的に身体を動かすことで、以前のようなひどい状態に陥ることはほとんどなくなりました。身体が快調になると欲が出るもので、いまは筋トレにも取り組んでいます。
筋トレといっても、ボディビルをやっているわけではないので身体にそう大きな変化はありません。でも、意識の持ち方はずいぶん変わってきたように思います。ダンベルやバーベルやマシンを使った筋トレは、単に荷重を上げ下げしたり引っ張ったりするだけの単純な動きのように見えます。でもパーソナルトレーニングでは、身体の使い方や意識のあり方についてトレーナーさんからかなり細かな指示が出されます。しかも荷重が上がるにに従ってその指示が変わっていく(というか増えていく)。
例えばベンチプレスでは、最初はとにかく下腹、いわゆる「丹田」に力を入れるてバーベルを上げるよう指示されました。次に、固まっていた肩甲骨が動かせるようになった段階から、肩甲骨を寄せた状態から上げることという指示が加わりました。さらにその次は、肩甲骨をただ寄せるだけではなく、下に向かって斜めに寄せるよう指示されました。
さらに脇を締めて上げること、胸がそらないようにして腰から尾骨辺りまでを台にぴったりつけること、お腹の内部を胸の方向に引き上げるようにしてお腹の全面と側面を固める意識を持つこと……。どんどん指示の内容が付け加わっていくのです。最初は意識しやすいところから始め、身体の使い方をひとつ覚えるたび、さらに新しい内容が加わっていく。これは筋トレ関係の書籍などにも書かれてはいるのですが、やはりトレーナーさんに手を添えてもらったり、模範を示してもらったりしながらでないとなかなか学べるものではありません。
https://www.irasutoya.com/2013/03/blog-post_1184.html
そうやってトレーニングしてきたおかげで、胸や背中や肩には少しずつ筋肉がついてきました。でも中高年特有のポッコリお腹はまだまだ。トレーナーさんによると、この先は「お腹の内部全体を胸の方に引き上げる意識をしてください」とのことでした。要は横隔膜を引き上げるというのです。横隔膜を引き上げる?
よく健康診断のメタボ判定で腹囲を測る時に、わざとお腹を引っ込めていたら「はい、力を抜いて」などと注意されることがあります。横隔膜を引き上げるということは、あの引っ込めている状態を、わざと力を入れなくてもそうなるように持っていくということなのでしょうか。つまりはインナーマッスルを鍛えることがポイントだと。
お腹をへこませるために必要なのは、ひとつは脂肪を燃焼させるための有酸素運動(ランニングなど)、そしてもうひとつがこの横隔膜を引き上げる意識とインナーマッスルの強化なんだそうです。う〜ん。よくお腹をへこませたい一心で腹筋運動ばかりやっている方がいますが、それもまったく効果がないわけではないものの、やや的はずれなのかも知れないですね。腹筋を鍛えればお腹がへこむ、というような単純なものではないようなのです。