インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

しまじまの旅 たびたびの旅 131 ……台湾で刺身を

澎湖は海に囲まれていますから、当然ながら魚介類がおいしい所です。ただいわゆる「海鮮料理」のお店は、一人や二人で行くのにはあまり適していません。さまざまな魚介類を、炒めもの、揚げもの、蒸しもの……と手を変え品を変えて味わうのが海鮮料理の醍醐味なのに、少人数ではそんなに頼めないからです。

それでもせっかく澎湖にいるんだから、おいしい魚を食べたいなと思っていろいろ探していたら、伝統的な古い家並みを保存している地区・二崁聚落保存區に“刺身專賣店”を見つけました。刺身専門店? なぜ海辺でもない古民家の集落で? というのと、いかにも観光客向けのお店じゃないかなという不安もありつつ、おもしろそうなので行ってみることにしました。

フェイスブックにある同店のページによれば、日本料理の修行をした店主が、澎湖の新鮮な魚を使って刺身を提供しているそう。お店には冷蔵のショーケースだけがあって、そのなかに刺身の盛り合わせが並んでいました。一皿500元(約2300円)。売っているのはこれのみで、買うと一部の刺身を「炙り」にしてくれます。

古民家で刺身だけを黙々と食べるのはなかなかシュールな体験でしたが、刺身がとにかく新鮮でおいしくて、すぐに食べ終えてしまいました。そんなにお安くはないですけど、ただただ澎湖のおいしい魚をストレートに味わうだけ、というそのシンプルなお店のコンセプトがとても気に入りました。


▲右下の刺身の写真は同店のフェイスブックから。
goo.gl

もうひとつ、馬公市内で気軽に食べることができそうな刺身屋さん、というか和風料理屋さんにも行きました。カジュアルな店構えで、メニューを見る限り、日本の居酒屋みたいな雰囲気でもあります。最初お店に入ったときは、アルバイトふうの若いお兄さんが二人しかいなくて、お客さんは私一人で、失礼ながら「あ、これは失敗したかな」と思いました。

でも刺身の盛り合わせはとても上品で、かつやはり澎湖らしく新鮮な魚でとてもおいしかったです。この刺身の盛り合わせ(小)は350元(約1600円)でした。もうひとつ、鶏の唐揚げ丼みたいなのも食べたのですが、でっかいアラがたくさん入った味噌汁がついてきました。こちらもとても滋味ぶかいお味。やはり海の街では魚を食べるのが一番の愉楽ですね。


goo.gl