去年に引き続き、今年も浮潛(シュノーケリング)のツアーに参加しました。朝八時出発なので、その前に港にほど近い市場で元気をもらってきました。ふだん人混みは嫌いだなどと言っているくせに、こういう市場の雑踏はうきうきします。勝手なものだと思います。
さすがに魚介類が豊富です。まだ跳ねている魚も多くて、とても新鮮。業者向けの本格的な魚市場は港の隣にあるのですが、こちらはもう少し「庶民の台所」的雰囲気です。
こちらは澎湖で一番ポピュラーと言ってもよい魚介類の「小管(イカ)」。茹でてあるものも、生のままのものも売られていました。
貝類も豊富です。アワビやアサリなどだけではなく、ビナとかタニシみたいな小さな貝もたくさん。熊本の不知火海に面した水俣に住んでいたときによく食べました。
乾物類も豊富です。
肉類も売っていますが、圧倒的な魚介類を前に、なんとなく影が薄いですね。
加工品や総菜類も魅力的です。
食材を売る市場なので、逆に朝ごはんを提供するお店や屋台は少ないのですが、こちらは去年も来た「早點」屋さん。粉物好きとしては、どれも試してみたくて、かなり迷います。お店のおじさんとおばさんはとてもフレンドリーで、それぞれの「中身」を説明してくれました。
めくるめくような野菜の数々。どれもこれも料理してみたいです。市場の中にお店を構えている人もいれば、市場周辺の道端で売っている人も。
果物もあれこれ試してみたい。出盛りの龍眼や釈迦頭やパッションフルーツなどが魅力的です。
実家がある北九州は小倉の「旦過市場」も似たような雰囲気ですが、規模と、あと残念ながら活気がかなり違います。北辰市場のこのエネルギッシュさと言ったら。
澎湖はこれでもまだまだ未開発の観光地で、これからますます発展が期待されているそう。こうした市場がもっと活気づいていくのでしょうけど、観光地化が進みすぎてこうした一種の「雑多感」が薄れていくようなことがあったらもったいないな、とも思いました。これも旅人の勝手なノスタルジーですが。
私はこうした市場やスーパーマーケットなどで物がずらっと並んでいる光景に興奮する、「Wayne Thiebaud的偏執狂」の傾向があるのですが、北辰市場とは真逆のおされなショッピングセンター「Pier3 三號港」でも似たような光景を見つけました。
「冰棒(アイスキャンデー)」屋さんです。
そのお向かいにあるコーヒーショップ「吹吹風」でエスプレッソを注文して合わせてみました。
注文したら「かなり濃いですけど、大丈夫?」と聞かれました。その通り、ものすごく濃厚で、でも酸味とフルーティーな香りが絶妙の、本当に美味しいエスプレッソでした。三種類の豆をブレンドしたんだそうで、ウイスキーのようにチェイサーつきで供されるのも分かるくらいの飲み応え。
このお店「吹吹風」は、馬公氏の観光スポット「彩虹大橋」のすぐ前に本店があって、そちらは台湾でよくあるタイプのゆるい雰囲気が楽しい喫茶店ですが、「Pier3 三號港」に出店しているこちらは、どこか(というか、かなり)「ブルーボトルコーヒー」ふうです。