インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

オフィス着に凝らない

同僚の韓国人から興味深い話を聞きました。韓国のビジネスパーソン、特に若い世代の人たちは「仕事にいい服を着ていかない」というのがトレンド、という話です。

仕事に行くときは毎日同じようなシンプルな格好(ファストファッションのTシャツとジーンズとか)で、おしゃれはプライベートで思いっきり楽しむのだと。それがトレンド、ということは、逆に以前は仕事にも「おめかし」して行っていたということ?

なぜそういう変化が起こってきたんでしょうね。仕事に行くときに着る服は「こうであらねばならぬ」という固定観念が崩れ、動きやすくて毎日のコーディネートに頭を使わなくていいファッションに移行してきたということでしょうか。

客先と会うときなどどうするのかしら、と思いましたが、そういう発想そのものがそもそも古い考え方なのかもしれません。それに客先も同じようにシンプルな格好でいいじゃないかという価値観があれば、彼我の差を考える必要もないのかもしれません。


https://www.irasutoya.com/2021/01/t_11.html

ひるがえって日本はどうでしょう。東京周辺の状況しか知りませんが、いまのところはあいかわらずスーツや比較的フォーマルな格好をしたビジネスパーソンがほとんどじゃないかと思います。クールビズとかカジュアルデーなどの取り組みも始まって久しいですけど、それほど大きな変化は起こらなかったような。就活におけるあの、ちょっと度を超したようなリクルートスーツの大群を見るに、この傾向は今後もあまり変わらないのかなと思います。

日本の気候は、特に東京の夏はもう温帯性どころか亜熱帯性と言ってもいいほどなので、オフィス着をスーツベースにするのはもうやめたらいいんじゃないかと個人的には思うんですけど。

私自身はカジュアルとフォーマルのどちらも好きで、時と場合に応じてスーツも着ますしネクタイも締めますが、仕事の9割5分くらいまではいつも同じような格好をしています。つまり韓国の方々とおなじようにTシャツ(あるいはポロシャツ)とジーンズというパターンがほとんどです。それでも無地のTシャツやポロシャツにするという程度に、一応は「わきまえて」いるつもりです。

うちの職場は男性が圧倒的に少なくて、私のいる部門には数名しかいませんが、私以外の男性は常にスーツを着てらっしゃいます。女性諸氏は千差万別ですが、それでもTシャツにジーンズという人はまずいません。つまり私はけっこう異端なんですね。それでも何も言われないうちの職場には、とても感謝しています。