インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

温暖化で服装がどんどんシンプルになる

アパレル受難の時代だそうです。ユニクロを始めとするファストファッションの隆盛で高い服が売れなくなり、コロナ禍によるリモートワークでますます外出のための「おめかし」需要が減り……とさまざまな要因が重なっているそうですが、個人的には気候の温暖化がそれに拍車をかけているような気がしています。

今年の夏はとんでもない酷暑でしたが、夏がここまで暑くなってくると、フォーマルなビジネスウェアはどんどん敬遠される一方ですよね。もはや「クールビズ」などで対応できるレベルは超えていて、私たちはもっともっとラフで涼しい格好をそこそこフォーマルな場でも許容せざるを得なくなっていくと思います。個人的にはスーツやネクタイは嫌いじゃないんですけど、この国では、特に夏の東京ではもう無理、というか拷問に近いと思っています。

冬だって私の子供のころに比べればずいぶん暖かくなりました。もちろん南北に長い日本列島のこと、地域差はありますが、少なくとも東京の冬はもう極端な寒さとは縁遠くなっています。分厚いオーバーコートなんて、東京ではもうここ十数年ほど着ていません。縕袍(どてら)とか丹前(たんぜん)なんてのも、住宅事情にもよりますが使う人はかなり少なくなっているんじゃないでしょうか。

台湾に住んでいた頃は、まあほとんど仕事しかしていなかったからというのもあるのですが、極端に服が少ない暮らしでした。日本のような同調圧力が少ないので「おめかし」することもないし、暖かい台湾の、それも一番南の地方だったので、冬の一番寒いときでも薄手のセーターが一枚あればいいくらい(それも1〜2週間程度)。とにかくシンプルきわまりない服装の暮らしでした。

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https://www.irasutoya.com/2015/07/blog-post_9.html

そして私はいま、気候の温暖化でほとんど台湾と同じような環境になってきた東京(夏の蒸し暑さ・不快指数でいったらむしろ東京の方がひどいかも)で、気がついたら当時と同じようなシンプルきわまりない服装の暮らしになっています。服装が自由な職場で働いているということもありますが、かつてたくさん持っていたフォーマルなスーツは一着(と冠婚葬祭用の黒)だけになり、一番フォーマルな姿でもジャケパンにネクタイをするかどうかという程度です。

特に夏の暑い時期は、ほとんどがシンプルなジーンズにシンプルなTシャツかポロシャツ。それも気に入ったものを複数枚持っていて、それをほぼ毎日ローテーションしています。靴も同様。というわけで、私服なんだけど制服・ユニフォームみたいないでたちになっています。色も青と白とグレーだけ。柄物はわずかにボーダー柄があるくらい。

ただし、服装で一番大切な「サイズ感」だけは慎重に選んでいます。あと服装以外の「清潔感」。といっても髪を切る・ヒゲを剃る・靴を磨くという程度ですが。数年前に「ノームコア」というファッションが話題になりましたが、もはやノームコアと肩肘張って呼ぶのさえはばかられるくらいのシンプルなところに来てしまいました。そしてこれが、ホントーにラク。参考図書はこちらです。主として若い方々向けにかかれた本ですが、私のような中高年にも十分応用できます。

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ファッションのトレンドというものはどんどん変わっていくので、十年後も同じシンプルな格好をしているかどうかは分からないのですが、ここまで気候の温暖化が進んだ日本では、特に夏の東京では、シンプルでラクなスタイルがどんどん浸透していくのではないかと私は予想しています。ファストファッションの隆盛はそれと機を一にした現象なのかもしれません。