インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

節約の極意について

はてなブログの「増田」、つまり「はてな匿名ダイアリー」で興味深い記事を読みました。「お金が貯まる節約の極意教えるよ」という記事です。

anond.hatelabo.jp

お金を貯めるとは畢竟「お金が出ていくのを減らす」ことだと喝破した上で、具体的な方法をレクチャーしています。これ、当然すぎるくらい当然のことなので、多くの節約や倹約に関するアドバイスを読むと必ず書いてあることなのですが、さてでは実際にどうやるかという段で挫折する方は多いんじゃないでしょうか。かくいう私もそうでした。

いや「私もそうです」と書くべきですか。私もなかなかお金が貯まらない人間なのですが、最近は歳を取っていろいろな欲望が枯渇してきたのか、少しは蓄えの習慣が身についてきたような気がします。そしてその習慣を身につけた方法が、今回拝読した記事ととても似通っていたので、いたく共感した次第です。

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https://www.irasutoya.com/2017/11/blog-post_800.html

まず記事では、「貯めたい分だけ先に抜く」のが王道と書かれています。本当にこれ、王道です。しかも最初に20万、50万、あるいは100万という少しだけまとまったお金を貯める部分が一番難しいというのも、まさにその通りだと思います。貯金は、というか投資などお金に関するすべてがそうなんですけど、お金というのはどこか重力みたいなところがあって、ある程度まとまらないとその強みを発揮しない物質なんですよね。

私は昔は職場の、給与から天引きして積み立てるような財形貯蓄に加入していたのですが、あまりの金利の低さに頭にきて、つみたてNISAに乗り換えました。まだ何年も経っていませんからたいした額にはなっていませんが、とにかく先に抜いて貯め、なおかつその存在を忘れるくらいにしておくと、いつの間にかまとまったお金になることだけは確かです。「確かです」って、ごく当たり前のことですけど。

もうひとつ、記事にあった「固定費を削る」のも王道です。光熱費などはこまめに節電して回ったりしてもそんなに減りませんが、家賃やサブスク類などはかなり大きいです。あと、自分では固定費だとは意識していないのに、実質固定費になってしまっている出費も。例えば毎日スタバでラテを買うような習慣があったとしたら、それはもう固定費です。一杯450円くらいとして、平日だけ飲むとしても、1年で10万円以上の出費になり、バカになりません。

そしてこの記事の最後に書いてある「あとは増やすだけ!」なのですが、かつてお金の学校に通った経験でいくと、「増やす」、つまり投資は、よほどの運と才覚があり、かつそこに日常的にかなりの時間と資金を傾けられる方以外はやめておいた方が無難だと私は考えています。もしくはまとまったお金を作ってある程度の「重力」を得た段階で、長期的な投資にだけ手を出すか。

最後に、これも至言だと思いました。

世の中は恐ろしいマーケティングで溢れていて、気付くと欲しくなる。射幸心や虚栄心をズンズカ刺激してくる。

そうなんですよね。儲かってる企業はそこにとてつもない人とお金をつぎ込んでるんですもん。そういうマーケティングに乗せられて無駄遣いしないのも、お金を貯めるためには大切なことだと思います。……って、やはりこれもごくごく当たり前のことですよね。でもその「ごくごく当たり前のこと」ができないと、お金は貯まらない。キビシイのです。