インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

オンライン授業への対応に明け暮れた今年(そしてまだまだ続く)

週一回のフィンランド語教室は、今週から全面オンライン授業になりました。教室は横浜にあって、横浜近辺の生徒さんは学校に通い、私のような遠方(?)の生徒はこれまでもオンラインで参加してきたのですが、それが一律オンラインとなったわけです。先生も横浜まで出講されず、ご自宅(たぶん)から授業をされるよし。

ここのところ続いている感染者の急増をみるに、当然の対応ですよね。私が勤めている学校のうちのひとつは現在のところオンライン授業と対面授業を組み合わせて続けていますが、これもそのうちまた全面オンラインになるのではないかと予想しています。オンラインでは対応しにくい実習が多い学校なので、正直そうなったらまたかなり面倒なことになるんですけど、仕方がない。ホント、GoToとかオリンピックとかやってる場合じゃないです。

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https://www.irasutoya.com/2017/10/e.html

私が勤めているもう一つの学校では、この春以来オンライン授業が継続されています。こちらは学校の教務が試行錯誤しながらZoomとLMS(Learning Management System:学習管理システム)を組み合わせて色々なアイデアを試してきています。単に授業をオンラインにするだけでなく、事前の資料配布や事後の課題提出、さらにはそのフィードバックまで。また授業前に教師や教務のスタッフ抜きで、生徒さんだけで情報交換できる待合室みたいなサービスも始めました。

すべてをオンラインで提供したことで、この学校ではいくつかのメリットを感じたそうです。まず、生徒さんの出席率が上がりました。学校に登校しての授業だと、交通機関や体調(気持ち?)などの関係で欠席や遅刻もよくあったのですが、オンラインでは毎回ほぼ100%の出席率に。生徒さんの負担が軽くなったんですね。

また遠方から参加する生徒さんが増えてきました。この学校は通訳や翻訳を専門に訓練するところですが、こうした専門校は東京や大阪などの大都市にしかなく、地方の方は通うのが難しかったんですね。それでも向学心に燃えている方はいて、大昔に私が通っていた頃など、毎週新幹線で仙台から来ていますとか、名古屋から来ていますといった生徒さんもいました。それがオンラインで一気に解決された。地方に住んでらして、通訳や翻訳の訓練を受けたいという方々にとっては大きな福音となったわけです。

生徒さんにとってはメリットが大きいオンライン授業(教育内容にもよりますが)ですが、教師側はどうかというと、私に限って言えばまだオンライン授業へ対応するために教材を調整したり準備したりすることに追われて、オンラインの特長を活かした授業にまで変貌できていないような気がします。まだどこかに対面授業の頃のやり方を強引にオンライン授業へ持ち込もうとしているところがあるような。

例えば通訳のノートテイキングをするときに、Zoomで教材を共有して視聴しつつ、こちらがホワイトボードでメモを取って見せつつといった授業は、共有するアイテムが音声(または映像)とホワイトボードの二つになるので、けっこう面倒です。それでももちろん不可能ではなくて、先日も配信用の授業動画を「音声+書画カメラの映像」同時共有という形で撮りました。ただこれをリアルタイムの授業でテキパキと行うのはもうちょっと練習が必要だと感じています。

ともあれ、コロナ禍が年をまたいでもう少し長く続きそうな現在、かなり大胆に考え方を組み替えて授業を作っていくしかなさそうです。フィンランド語の先生はこういうのがお得意のようで、これまでのオンライン+対面のハイブリッド授業でもホワイトボードとご自分の映像、さらに教室内を映すもう一つの映像も加えて、以前とほとんど変わらない授業を成立させていました。私ももうちょっとあれこれ工夫してみようと思っています。

それにしてもこの2020年は、こういったことに対応しながらあっという間に年末を迎えましたねえ。時の流れが実にはやかったなあ……。