インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

経営難に陥る学校が増えるかもしれない

夏休みを前にして、うちの学校では早くも来年度の学生募集に向けて動き始めておりまして、昨日は学校説明会が開かれました。とはいえコロナ禍の現状を踏まえ、Zoomによるオンラインでの学校説明会です。私も自分の所属する学科の説明で駆り出されたので、研究室のパソコンから参加しました。

うちの学科は外国人留学生が対象で、そもそも海外から留学生なんて入って来られないんじゃないかと思われるかもしれません。ところが、日本国内の日本語学校に在籍している留学生の皆さんは、いま母国へ帰ってしまったら次はいつ来日できるかわかりませんし、とりあえず日本国内で進学をと考えている方が多いんですね。それで学校説明会にも参加するというわけです。さらに昨日は海外からの参加者もいました。来年の春にはこの状況も収束しているだろうという見込みなのかもしれません。

今回のこのコロナ禍は教育現場に大きな影響を与えつつあります。教育内容もさることながら、学生募集に関しても。うちの学校だって、来年度辺りまでは上述したように日本国内で進学を考える留学生がまだ一定数存在するからいいようなものの、その先、二年、三年経ったあとではどうなっているかわかりません。

それでなくても日本の大学や専門学校は、少子化に伴って外国人留学生の受け入れ枠を増やしてきたのです。というか、そうしないと経営が持たないという学校もあるはず。なのに最悪の場合は留学生の来日が激減、ないしは全くなくなってしまう可能性だってあるわけで、これは長期的にかなりボディブローが効いてくるような気がしています。昨日も大学の経営状況が悪化するかもしれないというニュースに接しました。

news.yahoo.co.jp

SNSでは大学だけがオンライン授業を続けていることに対して、大学生やその親御さんたちが「小中高は対面授業を再開させているのに、なぜ大学だけ?」という疑問の声が多く見られました。私も、この春からオンライン授業を続けてきて、一方的な講義ならともかく、実習を伴うようなカリキュラムでは、すべてをオンライン授業で代替させるのは無理があると考えています。それでも夏休み以降も感染者の増加が止まらないようであれば、多くの学校がオンライン授業の継続を決定するでしょう。しかしそれは、退学者の増加を招くのではないかと思っています。

実際いまの段階でも、オンライン授業だけでは十分な学びができないと日本での学業を諦め、帰国する留学生が出始めています。また慣れない異国での生活に加えてオンライン授業による孤独感がかさなり、精神的に不安定になっている留学生もいます。感染の拡大を防止するすべは最大限尽くす必要がありますが、それと同時に本来の状態に少しでも戻すべく、分散登校や時間差登校などを含めて対面授業を復活させ、来日後の待機期間なども設定しつつの留学生受け入れを再開していかないと、数年後にはかなりの数の学校が経営に行き詰まるのではないかと危惧しています。

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https://www.irasutoya.com/2016/11/blog-post_175.html