インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

ブレッチリー・パーク

レッチリー・パークといえば、第二次世界大戦時にドイツ軍のエニグマ暗号を解読したアラン・チューリングが勤務していた場所として有名です。現在は映画『イミテーション・ゲーム』でも描かれていた暗号解読について紹介する博物館になっています。

web.archive.org

映画にも出てきた元は貴族の邸宅だったという本館(マンション)をはじめ、HUTと呼ばれる暗号解読のためのさまざまな業務が行われていた平屋の建物に展示があります。エニグマの本物が何台も並んでおり、チューリングたちが開発した解読機「Bombe」(こちらはたぶんレプリカ)、さらにはチューリングの執務室なども保存されています。

音声や映像なども駆使して、当時の緊迫感が再現されるような展示になっていて、広い敷地に建物が点在するのどかな雰囲気の施設ながら、私はひとりけっこう興奮していました。子供のころに暗号とか諜報活動などにいたく魅せられていて、将来は本気でスパイになりたいなどと考えていたのです。今考えれば、スパイになれるような資質が自分にあるとはとても思えませんし、まあならなくてよかったとも思いますけど。

エニグマの解読についてはチューリングの功績がとても有名で、生前の不遇な人生とはうらはらに、暗号解読者にして救国者として現在は讃えられています(ポンド紙幣の顔にもなってる)。それは間違いないのですが、今回改めてエニグマ解読への道のりを知るにつけ、実はさまざまな角度から行われていた人々の努力の結果であることを知りました。

ja.wikipedia.org

ウィキペディアの「エニグマ」項にある解読のパートでも簡単に紹介されていますが、最初にエニグマ解読の糸口をつかんだポーランドの人々をはじめ、数多くの努力が重ねられた結果でもあったのですね。こちらのページには今ふうに「集合知を高めるためにダイバーシティを活用した」と書かれていました。

ところでGoogleでブレッチリー・パークを検索すると、検索結果の一番上に出てくる強調スニペットの文字が、乱数表よろしくパタパタと切り替わって、やがて「ブレッチリー・パーク」に落ち着くんですね。こんなおもしろい遊びが隠されていたことも今回始めて知りました。